テレビ宮崎の夕方ニュース「#Link」で天気情報を担当している気象予報士・古山圭子さんが天気の豆知識を解説するコーナー。今回は、「皆既月食、なぜ赤くなる?」をテーマにお伝えします。

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3月3日に各地で観測された「皆既月食」。月が地球の影に完全に隠れる際、真っ暗になるのではなく、赤黒い「赤銅(しゃくどう)色」に見えるのが特徴です。しかし実は、月の色は毎回違うということをご存じでしょうか?

今回、3月3日に観測された皆既月食と、前回、2025年9月8日に観測された皆既月食の写真を並べて見ると、前回はオレンジに近い赤でしたが、今回はより深い赤みがかって見えました。この理由、大気中の「チリの量」によって、大気を通り抜けられる光の量が変わるため、なんです。

しかし、そもそも、なぜ、月が赤くなるのでしょうか?まずはそこから、詳しく見ていきます。 

皆既月食は、太陽・地球・月が一直線に並び、月が地球の影に入ることで起こります。「影に入るなら真っ暗になるのでは?」という疑問が湧きますが、ここで重要な役割を果たすのが地球の周りにある「大気」です。

本来ならまっすぐ進んでいれば、月に届かなかったはずの太陽光が、地球の大気によってポキッと曲げられて、月を照らしてくれるんです。

そして、なぜ赤くなるのか?ということですが、太陽の光には虹の七色が含まれていますが、このうち「青い光」は空気中の分子によってどんどん散乱して飛んでいってしまいます。

しかし「赤い光」は散乱されにくいため、大気を通り抜けた赤い光だけが、レンズのように屈折して、地球の影の中にある月まで届くため、月は赤く見えるのです。

この仕組みは、実は「夕焼け」が赤くなる仕組みと全く同じ原理です。昼間に比べて、朝日や夕日は太陽の光が大気中を通る距離が長くなります。すると、「青い光」はほとんど散乱してしまい、私たちの目には散乱されにくい「赤い光」だけが到達するのです。

 視聴者の皆さんと見上げた空「みやそら通信」

番組には、県内各地の視聴者の皆さんが撮影した素晴らしい写真が届きました。

今回、素敵な写真を届けてくださったのは次の方々です。

あいかさん(綾町にて撮影)
日高利昭さん(延岡市にて撮影)
るきちさん(都城市にて撮影)
還暦おっさんさん(日南市にて撮影)

古山予報士は「場所は違えど、同じ時間に同じものを見上げるのは素敵ですね」と笑顔で話していました。次に皆既月食が見られるのは、3年後、2029年の1月1日です。今回は「ひなまつり皆既月食」でしたが、次回は「お正月皆既月食」なのですね。今度はどんな色の月になるのか、3年後が待ち遠しいですね。

(テレビ宮崎)
 

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