私がお伝えしたいのは「軽トラの荷台で手軽に移動販売」です。

ダイハツ工業は、軽トラックと荷台に商品を並べる陳列棚をセットでレンタルする新しいサービス「Nibako」を開始しました。
コロナ禍で店舗へ来る人が減り、「中食」需要が増える中、顧客との接点を増やしたい事業者は、車両改造の届け出が不要で、初期投資を抑えて1人でも簡単に移動販売を開始できます。

ポイントはこちら!「広がる車の新しい活用方法

車に、「移動する」以外の新たな付加価値を加える自動車メーカーの取り組みが徐々に増えています。
トヨタが今年8月に発表した、コンパクトミニバンの新型「シエンタ」。
荷室に座って家族と過ごしたり、愛犬を連れて行けるように荷室と後部座席をフラットにできるようなデザインになっていて、アウトドアでも楽しめます

SUZUKIも今年9月から、アウトドア用のタープや電源ユニットなどのオプションを充実させるなど、車中泊や小旅行ができる”秘密基地”というコンセプトを打ち出した「スペーシア ベース」の販売を始めています。

日本RV協会の調査によりますと、2021年のキャンピングカーの販売台数は前年比7%増の約8600台で、日本全体での保有台数は13万6000台となりました。
自動車の新車販売台数(軽自動車含む)は2021年度、前年度比9%減の421万5826台と減少している一方で、キャンピングカーの人気は高まっていて、自動車に新たな価値を求めている人が増えています。

一方、ダイハツが今回発表した「Nibako」は、商品を並べる棚やチラシを貼ることのできる仕切り板などを備えた軽トラックを、東京・千葉・埼玉・京都の4都府県にあるダイハツの販売店で借りることができるサービスです。
ウェブサイト「Nibakoサイト」も開設し、出店情報を無料で掲載することができるなど、新しく移動販売を始める人を全面的に支援することで新たな価値を生み出そうとしています。

経済部
経済部

「経済部」は、「日本や世界の経済」を、多角的にウォッチする部。「生活者の目線」を忘れずに、政府の経済政策や企業の活動、株価や為替の動きなどを継続的に定点観測し、時に深堀りすることで、日本社会の「今」を「経済の視点」から浮き彫りにしていく役割を担っている。
世界的な課題となっている温室効果ガス削減をはじめ、AIや自動運転などをめぐる最先端テクノロジーの取材も続け、技術革新のうねりをカバー。
生産・販売・消費の現場で、タイムリーな話題を掘り下げて取材し、映像化に知恵を絞り、わかりやすく伝えていくのが経済部の目標。

財務省や総務省、経産省などの省庁や日銀・東京証券取引所のほか、金融機関、自動車をはじめとした製造業、流通・情報通信・外食など幅広い経済分野を取材している。

木沢 基
木沢 基

フジテレビ報道局経済部記者。記者歴3年。
電動化を進める自動車業界や、コロナ禍を経て変革している小売り業界などを担当した後、現在は内閣府、消費者庁を担当。