新ロシア派ハッカーが「大阪メトロ」を攻撃か
9月7日、大阪メトロのホームページが一時つながりにくい状況になった。数時間で復旧したということだが、大阪メトロの担当者は未明まで対応に追われることとなった。
親ロシア派のハッカー集団が、サイバー攻撃を仕掛けた可能性があるということだ。
大阪メトロ広報戦略部 永澤良太係長:
セキュリティー対策は万全を期しているのですが、ホームページが閲覧できなくなるというのは正直驚いているところはあります。お客様にはご迷惑をおかけしましたが、個人情報の漏洩はありませんでした
実はこの裏で、ある不穏な動きがみられていた。
キルネット:
私たちはロシア人です。私たちは「キルネット」です
ロシアのウクライナ侵攻を支持するハッカー集団「キルネット」が、SNSで大阪メトロなどを標的にサイバー攻撃をしたことをうかがわせる投稿をしたのだ。
「キルネット」は、「日本が反ロシアキャンペーンを行っている」との動画を投稿していて、政府のホームページなどにサイバー攻撃をしたと主張していた。
キルネット:
日本国政府全体に宣戦布告する
ホームページを襲った「DDos攻撃」とは…
日本のデジタル庁は、大阪メトロのホームページで起こった事象の原因を「DDos攻撃」によるものとみている。神戸大学大学院の森井昌克教授によると、「DDoS攻撃」とは、ホームページにサーバーが処理できないほど大量のアクセスを行い、つながりにくい状況にすることをいう。
神戸大学大学院・工学研究科 森井昌克教授:
(DDoS攻撃とは)数千・数万というパソコンから、いっぱいアクセスをして攻撃をするということなんですね。たくさんアクセスすることで攻撃になってしまいますから、一番単純な攻撃と言ってもいいわけです
例えば、ウイルスに感染させて遠隔操作できるようにしたパソコン、いわゆる「ゾンビパソコン」から一斉にアクセスする方法などが考えられる。「ゾンビパソコン」は世界中に分散されているため、攻撃を遮断することが難しいのだ。
神戸大学大学院 工学研究科 森井昌克教授:
大きな都市の名前が付いている企業は、ひょっとしたら狙われるかもしれませんね。以前"霞が関"を狙った攻撃があったんです。どういうわけか攻撃者が間違って"霞ケ浦"を狙って自治体を攻撃していましたから、あまり考えていなくて、名前だとか、影響力があるだろうということで狙ってるんでしょうね
大阪メトロは「今後の攻撃に備えて早急に対策を講じていきたい」と話している。
(関西テレビ「報道ランナー」2022年9月8日放送「報道ランナー」)