私がお伝えしたいのは「皇室と米作り」です。
天皇陛下は今年も皇居で稲を育て、9月6日に収穫されました。昭和天皇、上皇さまから受け継がれた天皇陛下による米作り。
上皇さまは粟なども栽培され、愛子さまも幼い頃から手伝われたほか、16歳になった悠仁さまは自ら無農薬で稲を育てられています。
ポイントはこちら。「豊かな実りを願い受け継がれる、米作りへの思い」注目です。
【注目ポイント・記者解説】
天皇陛下による米作りは、農家の人たちの苦労に思いを寄せた昭和天皇が始め、上皇さまは種籾をまく段階から取り組まれるようになりました。
日本の農耕文化の中心で、日々の糧となる稲作を大切にする思いは陛下に受け継がれ、陛下は今年も春に種籾をまき、田植えをし、実った稲穂を収穫されました。職員の手伝いを受けながら、全てを昔ながらの手作業で行われ、収穫した米は新嘗祭などの宮中祭祀でも使用されます。
平成の時代、上皇さまは皇居内の水田の横の畑に粟や陸稲も栽培され、孫の愛子さまや佳子さま、悠仁さまも幼い頃から種まきや収穫を手伝われました。
そうした経験を通じて、稲作に関心を持った悠仁さまは、小学生の頃から赤坂御用地内でも稲を育て、中学校の3年間は「米」をテーマに自主研究を続けられました。高校生となった今年も、「畦塗り」や「代掻き」で田んぼを整備する段階からご家族と一緒に取り組まれ、無農薬で栽培することで多様な生き物が集まるビオトープも作られています。
豊かな実りを願って日本の伝統である米作りを体験し、自然環境への理解を深める。農家の人たちに寄せる心は、日常生活での経験を通じて、自然な形で皇室で受け継がれています。
(フジテレビ社会部 宮崎千歳)