刺されると、かゆくてストレスになる夏の厄介者、蚊。どこからともなく現われ、知らない間に刺されて、かゆみに悩まされた経験を持つ人は多いはず。

2022年の蚊は少ない?…しかし油断大敵

しかし、この夏は…

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街の人:
言われてみれてみれば、今年(2022年)は全然刺されてないですね

街の人:
私は少なく感じます。多い時はいろんなとこ刺されてかきむしちゃって大変なんですけど、今年はそこまではない

福岡の街で聞こえてきたのは、「今年は蚊が少ない」という声。一体、どういうことなのか?

取材班は、神社や保育園などの蚊の駆除作業や、そのための生体調査などを行っている企業「サニックス」を訪れた。

サニックス・荻野和正さん:
少ないと思います。今年は高温と、福岡は雨が少ないことで、特にヤブカが出る小さい発生源が方々で少なくなっていると思う

この夏、蚊が少ない理由は「猛暑」と「少雨」。

蚊は、気温が25度から30度で活発になるため、猛暑日が続く2022年は例年ほど多くいないという。
また、蚊は水のあるところに卵を産む。この夏は雨が少なく、幼虫のすみかとなる水溜まりができない状況が続いているのだ。

しかし、長年蚊の生態調査を行っている荻野さんは、油断は大敵だと話す。

今後の気象しだいで大量発生のおそれも…“発生”気をつけるポイント

サニックス・荻野和正さん:
福岡でしたら、11月くらいまでは普通に蚊が発生できる温度を保ちますから、いま卵のままでいるのが、今後の気象次第では雨水にあたって幼虫のボウフラになることがある。
いまのところ少ないかなというところです

今後の天候次第では、大量発生のおそれもあるというのだ。

それでは、街でよく見かけるヒトスジシマカは、どういったところで発生しやすいのか?

サニックス・荻野和正さん:
例えば、こんなところからでもボウフラ(幼虫)は簡単に出てきます

荻野さんが指摘したのは、マンホールの手を引っかける部分にできた、小さな水溜まり。

ヒトスジシマカは、僅か1CCの水でも卵を産み付けるため、小さな水溜りでも幼虫のすみかとなる。

そして、家庭でも気を付けなければいけないところがあるという。

サニックス・荻野和正さん:
植木鉢は非常に、発生する原因になります。1週間放置すると卵から親になりますから、1週間に一度でいいんです。水が溜まっているようだったら捨てる。
それを心掛けて頂ければ、ご自宅の身の回りの蚊の発生は防げます

専門家が教える効果的な「防蚊」対策とは

意外と知らない蚊の生態。刺されやすい人に特徴はあるのか?
ポイントは「服装」と「ニオイ」だという。

永野小夜子リポーター:
私、普段取材ではこういった感じなんですがどうですか?

取材をしていたリポーターは、黒のスカートに、白のトップス。黒い上着を羽織り、靴もほぼ黒い暗い色だが…

サニックス・荻野和正さん:
蚊の対策ですと、服装が黒すぎます。保護色になるのもありまして、黒い格好だと蚊に寄られてしまう

蚊は保護色となる黒い物体に近づいていく習性があるため、明るい色の服を着る方がいいと、荻野さんは指摘する。

さらに夏は裸足になることも多い。
蚊が止まっても気が付きにくいくるぶしなどは、長めの靴下を履くなどして、肌の露出を避けるようにすると良いという。

そして…

サニックス・荻野和正さん:
汗のニオイに蚊は反応して寄ってきますので、できるだけ抑えた方が良いと思います

汗をかいたらこまめに拭くこと。
汗をかきやすい足などは制汗剤をかけるなどして、ニオイを予防すると効果は高まる。加えて、蚊が苦手な柑橘系の香りのする香水を付けるのも、良いという。

これから活発になるおそれがある、蚊。少しの工夫でかゆーいストレスから逃れられるかもしれない。

(テレビ西日本)

テレビ西日本
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