スマートフォンやこの時期に活躍する携帯型扇風機など、私たちの生活の身近なものに使われている「リチウムイオン電池」。しかし、取り扱いを誤ると火災に繋がる危険性があり、夏場は特に注意が必要となる。
リチウムイオン電池は「熱さに弱い」
これはリチウムイオン電池の実験動画。
電池の回路をショートさせると、火花が散ったあと一瞬にして爆発。その後、勢いよく炎が噴き出した。
この記事の画像(6枚)リチウムイオン電池による火災の件数は、2013年度からの5年間に全国で402件発生していて、年々増加傾向にある。そして気温が上がる夏は、特に注意が必要だということだ。
大分市消防局予防課 江藤潤さん:
リチウムイオン電池は「熱さに弱い」という特性がある。夏の熱くなる車内や直射日光の当たる場所に放置すると、それが原因で発火する危険性が高まる
炎天下の車内ではドラレコに注意
夏の車内で気を付けたいのが「ドライブレコーダー」だ。リチウムイオン電池が使われているものもあり、消防が注意を呼び掛けている。
大分市消防局 江藤潤さん:
車の日よけの取り付けが甘く、ドライブレコーダーに熱が集まり出火した事例もある
炎天下で車を停める際、フロントガラスに日よけを設置する人も多いだろう。この時、運転席から見てドライブレコーダーを覆うように日よけを設置すると火災の危険性が高まる。直射日光だけでなく、日よけからの反射が加わりドライブレコーダーが高温になるからだ。
リチウムイオン電池が変形し、回路がショートすることで発火した事例があるという。日よけを取り付ける際は、ドライブレコーダーにも直射日光があたらないよう隠すことが大切だ。
夏に活躍する小型扇風機も…?
また、夏に活躍する携帯用の小型扇風機にもリチウムイオン電池が使われているものがある。
こちらの実験映像。携帯用の扇風機をバッグから出そうとして地面に落としてしまったあと、扇風機をそのまま使用していると…。
火花を散らして爆発してしまったのだ。強い衝撃によりリチウムイオン電池が破損すると、火災に繋がる可能性が高いということだ。
大分市消防局予防課 江藤潤さん:
思いがけない事故を防ぐためにも、取り扱いをもう一度確認するとともに、異常を感じた場合はすぐに使用を中止してください
身近なものに使われているリチウムイオン電池。暑い時期の取り扱いには特に注意が必要だ。
(テレビ大分)