多くの子供が夏休みに入り、家で過ごす時間が増えている。
そんな中、自宅でスマートフォンを見る時間がついつい増えてしまうことも。ただ、このスマホが思わぬ健康被害につながるケースがある。それが「スマホ依存症」だ。
依存症の特徴や大切な予防策を専門医に聞いた。

スマホ利用者の低年齢化…増える子どものスマホ依存

日常生活に浸透しているスマートフォン。
国の調査によると、世帯保有率は登場から間もない2010年に急増し、2020年には86.8%となった。普及率が高くなるのに比例して、利用者は低年齢化している。

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福井県教育委員会の調査では、携帯電話やスマホの所持率は小学生で約3割、中学生では約7割だ。一方で、急増しているのが子どもの「スマホ依存症」だ。

30年余りにわたって子どもの発育を支える、県済生会病院小児科の岩井和之医師に聞いた。

県済生会病院・岩井和之医師:
スマホを優先的に利用し、それ以外のことに興味や注意が向かなくなる。その生活が長く続くと、学習もなおざりになり、学力も落ちる。昼夜を問わず使用状況が続くと睡眠障害がおき、朝起きられない。学校に行きづらくなり、不登校になる子どもが最近、増えてきている

5年前から、スマホ依存の相談に訪れる子どもたちがいたと話す岩井医師。相談が急増したのは3年前で、その数はコロナ禍で加速しているという。

県済生会病院・岩井和之医師:
低年齢だと小学4、5年生。ゲームにはまる年代性別では、思春期の男子。思春期の女子はスマホでの動画視聴の時間が長い。思春期の子どもについては、利用方法に注意がいる

快感覚え、より強い刺激求め…依存傾向強く

感情のコントロールを担う脳の前頭葉では、本能的な欲求は理性で抑制することができる。
しかし、スマホなどのデジタル機器は理性をとばして直接刺激を入れるため、快感を覚えて感情のコントロールができず、より強い刺激を求めて依存へ向かう。

県済生会病院・岩井和之医師:
実際、多くの子どもは駄目だとわかっているが、自身でコントロールできなくなり、長時間利用に至る。保護者も気付いているが、コントロールできなくなるのが問題点だ

特に子どもは、スマホ依存症になるおそれが高いという。

県済生会病院・岩井和之医師:
大人より子どもの方が感受性が高く、依存を起こしやすい。依存が強く、精神科の先生にお願いしないと対応できない状況の子どもも、最近は見受けるようになった。いかに依存を起こさず、適切に正しくデジタル機器を利用するかが大切。スマホは1時間まで。それを越えてくると、依存傾向が強くなる

スマホ依存にならないためには、予防が重要となってくる。

子どもの自由時間が増え、また保護者と一緒にいる時間が増える夏休みは、スマホとの向き合い方を考えるよいチャンスとなる。

県済生会病院・岩井和之医師:
最近はデジタル機器に時間を奪われて、自由な時間をとれない子どもをたくさん見受ける。この夏休みはスマホなどのデジタル機器から離れ、家族や友達と外で遊んでほしい

(福井テレビ)