企業の採用意欲が回復しつつあるという、就職活動。特に企業側が、学生に最もPRしたい項目は「SDGs」に取り組んでいることだという。話題のSDGs就職説明会に密着した。

企業も注目のSDGs就活に密着
企業も注目のSDGs就活に密着
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「SDGs就活」企画運営のほぼ全てを、現役女子大生2人で

ニコイチ女子大生ユニット「わこえこ」(左:わこ さん、右:えこ さん)
ニコイチ女子大生ユニット「わこえこ」(左:わこ さん、右:えこ さん)

SDGsをYouTubeで発信しているのは、“ニコイチ女子大生ユニット”の「わこえこ」。2人は金沢大学の3年生だ。

2人が計画し運営をする
2人が計画し運営をする

2人がいま計画しているイベントが「SDGs就職説明会」だ。

企業の声
企業の声

わこさん:
きっかけはある企業さんが「うちはSDGsに積極的に取り組んでいるけど、若い世代と交流してアピールする機会がない」という悩みを聞いたからです

学生の声
学生の声

えこさん:
私たち学生の間でも「社会貢献に力を入れている会社で働きたいけど、大手の就活フェアではあまり見当たらない」という声が多くて

無いなら自分たちで作ってみよう!と、2人はすぐに行動に移した。

100社に依頼のメール…SDGsにこだわり“断る”ことも 

オンラインで打ち合わせ
オンラインで打ち合わせ

わこさんの自宅。2人は参加希望の企業と、オンライン会議に臨んでいた。

アピールポイントをヒアリングしまとめる
アピールポイントをヒアリングしまとめる

わこさん:
自社のPRしたいポイントを事前にヒアリングしたいのですが…

学生にアピール
学生にアピール

参加する 加賀建設・木戸 由莉奈さん:
女性が活躍できる企業として、快適なトイレとか、現場事務所もちゃんと女性用の更衣室があるとか。当たり前のことかもしれないですが、この辺りは建設業では遅れているところがあるので

参加企業を厳選する2人
参加企業を厳選する2人

SDGsの活動に取り組むわこえこさん。ただ単に、企業を集めればよいと思っているわけではない。

内容を聞いて断った企業もいるという
内容を聞いて断った企業もいるという

わこさん:
「こういうイベントをするので興味があったら連絡をお待ちしています」というメールは100社くらいに送って、返信があったのが60件くらい。でも、私たちもSDGsの真剣さにはこだわりたいので、取り組んでいる内容を聞いて「お誘いしたのにごめんなさい…」とお断りした企業もあります

最終的に参加する企業は5社に決まった。わこえこさんの熱意を、企業もこう評価する。

参加企業も2人の熱意を感じた
参加企業も2人の熱意を感じた

参加する 加賀建設・木戸 由莉奈さん:
ただイベントを開くというだけでなく、企業にも学生にも成果があるようなイベントを目指していて、その努力が伝わってくるのですごいと思う

コロナに配慮し会場手配…ほぼ全て2人で開催にこぎ着ける

イベントで使用する大ホール
イベントで使用する大ホール

この日、2人は会場の下見に。借りたのは最大で400人が収容できる大ホールだ。

コロナ禍を意識して場所を選んだ
コロナ禍を意識して場所を選んだ

わこさん:
コロナ禍なので各ブースは広く取りたいと思って…。こんなきれいなところだとは思わなかった

参加企業とのやり取りや会場設営の準備、さらには参加する学生への連絡やSNSでの告知など、ほぼ全てを2人で行い、イベント当日を迎えた。

誰よりも早く会場入り
誰よりも早く会場入り

イベント当日。誰よりも早く着いたわこえこさん。

2時間ほどで準備
2時間ほどで準備

設営業者:
(ボードを)机の上に置いてやれば高さがあうんで…

確認も2人で
確認も2人で

えこさん:
じゃあこれで。わこ、この高さでいいよね?

自分たちが企画・運営するイベント。最後の最後まで調整に余念がない。

2人の熱意に共感した大人が集まる
2人の熱意に共感した大人が集まる

2人をサポートするSDGs支援機構・高 穂栞さん:
彼女たちが「やりたい!」という思いがしっかりしているので、私たちはそこに共感している。自分が彼女と同じくらいの歳には、そんなこと考えていなかったから「スゴイ!」って

SDGsに特化した説明会が開幕…企業も学生も本音談議で盛況

SNSなどの口コミで参加者は集まった
SNSなどの口コミで参加者は集まった

始まったSDGs就職説明会。SNSなどでイベントを知り、34人が参加した。

司会進行もわこえこの2人
司会進行もわこえこの2人

わこえこさん:
本日は「SDGs就活 kanazawa2022 初夏」にご参加いただき、ありがとうございます

盛り上がる個別ブース
盛り上がる個別ブース

参加した企業は、七尾から能登にある5社。各社の代表がそれぞれの強みをアピールした後、学生と個別ブースで語り合う。

学生もSDGsに特化した質問を
学生もSDGsに特化した質問を

参加した学生:
プラスチックはSDGsに関してはイメージが悪いということを言っていたけれど、それを払拭するための活動はどんなことをしていますか?

自信をもって答える企業
自信をもって答える企業

参加した 石川樹脂工業・野関 悟さん:
シンプルに、弊社の商品を作り続けるだけです。なぜなら、弊社のプラスチックは新素材で、落としても壊れないし割れない。さらに、もう一回溶かせば再利用ができるので、捨てられることがない商品です

「SDGs」に特化した説明会。これまでの就活と違って、双方に発見があったようだ。

企業にとって大きな発見が
企業にとって大きな発見が

参加した 宗重商店・瀬戸 貴博さん:
私たちの事業がSDGsのどこに繋がっているか、という説明の仕方で、こういう伝え方が大事だと新たな気づきもあったので、そういうところは非常に良かった。学生の質問も、これまでの一般的な説明会で聞かれていたことと質が違っていたので驚きました

参加した学生にも新たな気づきが
参加した学生にも新たな気づきが

参加した学生:
給与とか休暇だけでなく、例えば仕事と両立をしながら子育てできる環境が整っているのか、という観点だけでしか企業を見ていなかった。しかし今回の説明会で「仕事を通して社会にどれだけ貢献できるのか」という話を聞いて、そういう観点も大事だと感じました

テーマが絞られている分、企業も学生も、普段できない本音のトークが繰り広げられたようだ。

わこえこの2人にとっても大きな経験に
わこえこの2人にとっても大きな経験に

わこさん:
私たちが想像した以上に盛り上がっていて、参加した企業さんから「次回、また呼んでください」と言われたのが嬉しかったです

えこさん:
実は今回、高校生が1人参加していて「企業の取り組みを聞けたことで将来の大学進学先を決める参考になった」と話してくれました。これも本当に嬉しかったです

現役大学生が企画・運営した新しいSDGs就活。次回は秋の開催を予定しているそうだ。

(石川テレビ)