参議院選挙では18日間、候補者は走り、手を握り、訴える。1947年に初めての参院選が行われて以来、26回目を迎える今回も、その戦いぶりは変わらない。
私たちには当たり前の光景でも、外国人がみると変わっていると感じる点が多々ある。
今回は、県内在住の外国人に「ここが変」と思う日本の選挙と、母国の選挙の実情を探った。
協力してくれたのは3人の外国人。国はマレーシア、ルーマニア、そしてナミビアだ。
街頭演説に「何あれ?」 マレーシア人が驚く日本の選挙
まずは、投票率が80%に迫るマレーシア出身のリー・ディ・センさん。日本で6年間生活しているが、選挙中に驚いたのは街頭演説と街宣車だという。
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リー・ディ・センさん(マレーシア出身):
初めて見た。何あれ?本当にびっくりした
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マレーシアの選挙では、テレビなどのメディアや大規模な演説会でしか候補者の声を届ける機会がない。
リー・ディ・センさん(マレーシア出身):
道路で走る車にスピーカーで話しても、一部分しか聞けないと思う。一方、車が走っている時に旗があると、政党が宣伝しているのがわかるのでメリット
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続いてはルーマニア出身のクルラナル・イサベラさん。投票率が30%程度と低いが、これにはこんな意識が反映しているという。
中年層は選挙に行かない!? 保守的な考えの国・ルーマニアの選挙事情
クルラナル・イサベラさん(ルーマニア出身):
若年層と高齢者が投票に行き、中年層は全然行かない。中年層は選挙に興味がない、変わらないと思っているから。だから投票にも行かない
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さらにルーマニアには期日前投票がなく、投票日が日曜日の1日のみ。休日を大事にする文化のルーマニアでは、働き盛りの人たちの足が重くなる傾向にある。ただ近年、若年層の選挙に対する意識は高まっている。
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クルラナル・イサベラさん(ルーマニア出身):
ルーマニアは保守的な考えの国。ただルーマニアの若者はオープンマインド。他の国と交流したいので、リーダーには国際思考の人を求めている
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最後は投票率が約60%と、日本と同程度のナミビア出身、ウズヴィラ・ジョミタさんだ。日本とは大きく異なる選挙戦が繰り広げられる。
ダンス集会で票集め!? ナミビアの驚きの選挙戦
ウズヴィラ・ジョミタさん(ナミビア出身):
ナミビアの選挙では、ダンスをする集会もある。候補者は各地でセレモニーをして人を集め、票を集める
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ジョミタさんは直近の大統領選挙で、選挙の投票を呼び掛ける役割を買って出た。
ウズヴィラ・ジョミタさん(ナミビア出身):
ナミビアには、いまだ電気も通っていない地域がある。そこに住む人は、どのように投票をするかも知らない。だから投票率が低い。政党は投票しない人たちには目を向けない。だからどのように投票をするか、実際に見せて、教えて、投票を呼びかけた
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一方、都市部での投票率は80%を超えているのではと話し、実際の投票率以上に国民は選挙に関心を持っているという。
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3人の外国人から話を聞いて印象的だった言葉があった。それは「チェンジ」というワードだ。3人とも、選挙を通して国が変化していく様を実感していると話す。リーさん(マレーシア)は「国の経済のかじ取り」。イサベラさん(ルーマニア)は「国際化」。ジョミタさん(ナミビア)は「辺境地の発展」という変化が現れていると話す。
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一方、日本では選挙で国を「変える」という意識にまではなかなかつながらない。最も長く日本で暮らすリーさんに聞くと。
リー・ディ・センさん(マレーシア出身):
日本は平和、戦争もないので、変えなくてもそれほど影響はないので、投票に行く必要性を感じていないのでは?
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(Q.あなたは母国で選挙があれば投票する?)
リー・ディ・センさん(マレーシア出身):
します。ただ帰国して、状況が改善し、自分が満足していれば、投票しなくてもいいのではないかと思う。もし満足していなければ、必ず投票する
(福井テレビ)