プールに入った赤ちゃんビーバーをお父さんが抱えて巣に戻す動画がTwitterに投稿され、話題となっている。

「プールに泳ぎに行ったのにすぐ回収されてしまうビーバーの赤ちゃん」とのコメントと共にTwitterに投稿されたのは、6月26日に撮影された約30秒の動画。

奥にある巣から出てきたのは、5月20日に生まれたばかりの赤ちゃんビーバー。プールに入って泳ぎ出すと、先にいたお父さんの「ナツ」くん(オス・4歳)が、すかさず近くにやってきて赤ちゃんビーバーを泳ぎながら捕まえたのだ。

画像提供:甲府市遊亀公園附属動物園
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そのままプールから上がると、あごと前足を使って赤ちゃんビーバーを大事そうに抱えている。一方で赤ちゃんビーバーも抵抗する様子はない。ナツくんは抱えたまま、ゆっくりと二足歩行で巣に帰って行ったのだった。

画像提供:甲府市遊亀公園附属動物園
画像提供:甲府市遊亀公園附属動物園

動画を投稿したのは、「はなまるかけだしうどん」(@kakedashiudon)さんで、撮影されたのはビーバーを飼育している甲府市遊亀公園附属動物園。

この可愛らしいビーバー親子のやりとりにTwitterでは「両手で大事に運んでくれるのね」「ビーバーって二足歩行できるんだ」などの声があり、約3万4000件のリツイートと約13万6000件のいいねがつき、動画の再生回数は194万回を超えるほどの話題となっている。(7月20日時点)

子どもを回収するのはビーバーの本能

とても癒される姿だったが、なぜナツくんはプールに入った赤ちゃんビーバーをすぐに回収したのだろうか? また、他のビーバーもこのような行動をするのだろうか。甲府市遊亀公園附属動物園の担当者にお話を伺った。


ーーなぜ赤ちゃんビーバーを回収したの?

野生のビーバーはダムの中州に安全な巣を作ります。巣から出ると、外敵に襲われるリスクが高くなるため、子どもたちが巣から出ると両親は安全な巣に連れ戻します。動物園では外敵はいませんが、本能的に安全な巣に戻す行動をとっていると思います。


ーー他のビーバーも回収することはある?

当園でも過去に赤ちゃんビーバーが生まれ、そのたびこの行動をしていたのでビーバーにとってはよくある行動です。

お父さんビーバー ナツくん 画像提供:甲府市遊亀公園附属動物園

ーービーバーについて教えて

北米大陸に生息するげっ歯類です。水辺で生活する動物として、泳ぎが上手なように特化した動物で後ろ足には水かきがあり、ゴムベラのようなしっぽが特徴です。また、自分たちで木を切り倒して川をせき止めてダムを作り、そのダムの中洲に安全な巣を作るというクリエイティブな一面もあります。


ーー飼育する上で気をつけていることは?

赤ちゃんビーバーの成長が気がかりです。飼育担当者たちが毎日体重測定を実施していて、その体重をチェックするのが毎日の楽しみです。

回収された赤ちゃんビーバー 画像提供:甲府市遊亀公園附属動物園

ビーバーは家族想いで夜行性

ーーどんなところが可愛い?

フォルムや毛づくろいをする仕草、前足で物を運んだり食べたりする仕草、家族想いで子供を巣に戻す様子も可愛いです。


ーー普段の様子を教えて

ビーバーは夜行性の動物なので普段は昼間、寝ていて夕方くらいから活動します。赤ちゃんが生まれてからは、子どもたちが活発なため、お昼ごろから活動を始めています。


ーー反響についてどう思う?

ビーバーの魅力を多くの方に知っていただけて嬉しく思います。ナツくんの頑張りと赤ちゃんビーバーの可愛らしさを見て頂き、ありがたいです。

赤ちゃんビーバーの体重測定 提供:甲府市遊亀公園附属動物園

ナツくんがプールに入った赤ちゃんを回収したのは、“巣の外にいる敵から守る”という本能による行動だった。赤ちゃんビーバーも、ナツくんや飼育担当者に見守られながらすくすくと成長してほしい。

記事 4301 プライムオンライン編集部

FNNプライムオンラインのオリジナル取材班が、ネットで話題になっている事象や気になる社会問題を独自の視点をまじえて取材しています。