美容クリニックの院長の男が、部下の女性を食事に誘い、睡眠作用のある薬物を飲ませて、意識を失わせ、わいせつな行為に及ぶなどした疑いで逮捕された。

突然、意識を失い「こんなはずでは・・・」

準強制性交とわいせつ目的略取の疑いで逮捕されたのは、美容整形外科医の竹沢章一容疑者(42)。都内で美容クリニックを営む竹沢容疑者は、今年4月3日、同じクリニックで働く20代の部下の女性を食事に誘ったという。

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送検された竹沢章一容疑者(42)。顔全体をマスクで隠していた(2日午前 警視庁本部)

翌4月4日、竹沢容疑者と女性は、中央区のレストランへ。午後3時ごろ、2人は一緒に食事をしていたとのこと。ところが、突然、女性は記憶を失ったそうだ。翌4月5日の未明、女性が目を覚ましたのは、竹沢容疑者の自宅だったという。

その時、女性は、記憶が断片的で、何が起きているのか理解できなかったそうだ。しかし「こんなはずではなかった」などと思ったそうだ。

「デート・レイプ・ドラッグ」事件 10年で4倍に

ケガはしていなかった女性だが、「睡眠薬のようなものを飲まされて、わいせつな行為をされたのではないか」。そう疑念を抱き始めたという。そして、”食事会”から4日後の4月8日、友人と相談した上で、警視庁月島署に相談を持ちかけた。

警視庁は「デート・レイプ・ドラッグ」事件と判断し、捜査一課を投入した。

女性を食事に誘い、睡眠作用のある薬を、酒などに混ぜて飲ませた上で、乱暴をする。そんな性犯罪が後を絶たない。性暴力目的に使われる薬物は「デート・レイプ・ドラッグ」とも呼ばれている。睡眠薬を使った性犯罪は、おととし、全国で60件摘発された。およそ10年で4倍に増えたとされる。

警視庁は、今回の事件についても、「デート・レイプ・ドラッグ」が使われたと判断。捜査一課を投入し、裏付け捜査に着手した。女性の体内からは、睡眠作用のある薬物が検出された。女性は「急に記憶がなくなった」と説明していて、その直前に、トイレなどのために席を立っていたことも分かった。

「弁護士に話してから」認否を留保する容疑者

女性が、テーブルから離れた隙に、竹沢容疑者が、アルコールもしくは料理の中に、睡眠作用のある薬物を混入させた可能性が高い。当然、防犯カメラの映像解析なども進められた。当日の午後4時ごろには、女性が、竹沢容疑者の自宅に連れ込まれていたことも判明した。

調べに対して竹沢容疑者は「弁護士に話してから、話します」と認否を留保している。

捜査一課は、容疑が固まったとして、おととい竹沢容疑者を通常逮捕した。この種の事件は「準強制性交罪」で立件されることが多い。しかし今回のケースは、犯行当時の状況などから、わいせつ目的で、女性が自宅に連れ込まれたことは明らかだった。そのため、捜査一課は、「わいせつ目的略取罪」の適用にも踏み切ったとみられる。

上司と部下の”立場”を悪用した、卑劣な犯行だ。被害女性は「ご飯に誘われ、断り切れなかった」と話しているそうだ。調べに対して竹沢容疑者は、「弁護士に話してから、話します」などと述べて、認否を留保しているという。捜査一課は、薬物の入手経路などについても捜査している。

記事 930 社会部

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