「仕事の効率アップと疲労回復にいかがでしょうか」と、駅ナカ睡眠カフェがオープンした。
休憩もできるワークブース
さいたま市のJR大宮駅の構内に6月30日オープンしたのは、ネスレ日本とJR東日本がコラボしたワークブース。
この記事の画像(7枚)ブースは畳1畳ほどで、通常2人で使用する広さを1人で使用。コーヒーや水が飲めるマシンが設置され、使用中は何杯でもコーヒーを飲むことができる。
ネスレ日本 メディアリレーションズ室・小川直子さん:
ワークブースというと、どうしても机といすを最低限置いてある箱の状態のもので手狭に感じることもあったかと思います。外出先のワークブースで、仕事をする以外でもリラックスしたいというニーズがあると聞きまして、今回このようなブースの設置に至りました
見込んでいるのは、リモートワークなどの合間に人目を気にせずほっと一息つきたいというニーズ。
駅を利用する人の隙間時間の活用を想定していて、最短15分から予約が可能。
短時間の休息で仕事の効率アップや疲労回復に役立ててもらおうと、今回のワークブースの設置をJR側に提案したのだという。
ネスレ日本 メディアリレーションズ室・小川直子さん:
カフェインを含むコーヒーを飲んで、約30分後にシャキッとすることが体感できるので、仕事の合間に一息つきたいなと、切替の役割で使ってもらえるのでは
休憩もできる駅ナカのワークブース。6月30日から年末まで期間限定で設置される。
自宅と職場以外の"サードプレイス"
Live News αではマーケティングアナリストの渡辺広明さんに話を聞いた。
内田嶺衣奈キャスター:
渡辺さんは今回の試みをどうご覧になりましたか?
マーケティングアナリスト・渡辺広明さん:
私は15年ほどカフェや公園のベンチなどオフィスを離れて仕事をする機会が多かったので、今回の展開は朗報です。人の目を気にすることなく仮眠がとれて、しかも一眠りした後にコーヒーなどで頭をスッキリさせることができるのはとても嬉しいことです。ビジネスパーソンは仕事にクリエイティブな発想が求められるケースが増えていて、インスピレーションは通常の空間以外で生まれる場合も多いので、新たな発想が生まれる場所としても今後歓迎されるかもしれません
内田嶺衣奈キャスター:
オフィスなど場所にしばられない働き方が増えていく中、どこで仕事をするか、なにで一息いれるか様々なスタイルが生まれていきそうですね?
マーケティングアナリスト・渡辺広明さん:
NTTが原則として在宅勤務となるなど、テレワークという仕事のスタイルはますます広がっていくものと思われます。ただ、子どもが小さかったり、共働きで2人とも在宅勤務といったケースでは、自宅で仕事に集中するのが難しいという方も多いように思います。今回の試みのように、自宅と職場の他にもう1つ自分にとって居心地が良かったり、効率的に仕事が出来る「第3の場所」=「サードプレイス」を持つことが大切だと思います。今回の仮眠出来るスペースは、サードプレスの1つの進化のカタチなのかもしれません
内田嶺衣奈キャスター:
仮眠できるスペースが進化のカタチになるんですか?
マーケティングアナリスト・渡辺広明さん:
例えば、カフェやコワーキングスペースの多くは、横になって仮眠したくてもできないし、オンライン会議で声を出して発言しにくいなど使い勝手が良くないと感じている方も多いと思います。駅ナカ睡眠カフェは仮眠ニーズに応えたもので、今後顧客の要望に応えた新しいコワーキングスペースができていくと考えます。実際にサウナや日帰り温泉施設のリラックススペースで仕事をする人が増えていて、今後意外な場所でサードプレイスが生まれていく可能性も高そうです。ただ一方では、自宅以外の場所で仕事をする際、会社で必要経費として認められないため利用者が自腹を切るケースも多く、会計や税務処理の際、もっと柔軟に施設の利用を認めてもらいたいと考えます
内田嶺衣奈キャスター:
働き方だけではなく、休息の取り方まで時代に合わせて変わってきているように思います。働くスタイルが多様化するほど、オンとオフのメリハリをつけるなどより個人の意識の高さが求められるように思います
(「Live News α」6月30日放送より)