暑い夏の夜、寝ている時にびっしょり汗をかいて、寝汗の気持ち悪さで目覚めてしまうことはないだろうか?
そんな悩みを解消しそうなTシャツが登場した。大手肌着メーカーのグンゼが5月に発売した睡眠専用Tシャツ「寝るT」だ。
睡眠専用Tシャツという名前の通り、快眠をサポートすることを目的に開発。汗をかきやすい後ろ身頃には、アメリカ航空宇宙局(NASA)のために開発された調温素材「アウトラスト(R)」をメッシュにしたアウトラストメッシュを使用。
体温変化に合わせて熱を吸収、蓄積、放出することで、体を「暑くも寒くもない」状態にバランスをとりながら、快適な睡眠をサポートするという。
そして、前身頃は吸汗速乾機能のある綿100%素材にすることで、軽くて吸湿性、通気性に優れた暑い季節に適したTシャツに仕上げている。
さらに、寝返りなどの寝ている時の動作のしやすさにも着目し、肩のラインを落として背中から肩までの面積を広くしてゆとりをもたせた設計になっている。背中を丸めたり体をひねったときのつっぱり感が軽減されたり、腕の上げ下げもしやすいという。
カラーは「ホワイト」「ライトグレー」「チャコールグレー」の3色。紳士用と婦人用があり、サイズは各「M」「L」「LL」の展開で、値段は2750円(税込)。
睡眠改善インストラクターが開発
暑くなるこれからの時期に、毎晩、汗でびっしょりになる人にはぴったりの商品といえるかもしれない。では、なぜ、寝るTを開発することになったのか?また、着心地はどうなのか?
企画担当者のグンゼ株式会社ハウスカジュアルセンターの岡田淳一氏に詳しく話を聞いてみた。
――“寝るT”を開発したきっかけは?
グンゼでは長年、快適・良質な睡眠のためのパジャマやルームウエアを開発しています。以前、行った調査では、就寝時のルームウェア(Tシャツ、スウェット含む)着用率は男女ともに4割と高いことから、快眠をサポートするウエア(Tシャツ)を開発したいと考えました。
「快眠」のための商品開発を行ってきたこれまでのノウハウから寝返りなど就寝時の動きやすさに着目した寝返りしやすい設計にし、加えて睡眠時(約8時間、約29℃)には約500mlの寝汗をかくとのデータもあることから、寝汗をかいても調温素材で快眠をサポートしたいとのことで睡眠改善インストラクターの資格を持つ企画担当者が開発に着手しました。
――「アウトラスト(R)」はどんな素材?
NASAのために開発された調温素材で、体温変化に合わせて熱を吸収、蓄積、放出することで、体を「暑くも、寒くもない」状態にバランスを取りながら、快適な環境をサポートするものです。
温度調節機能のヒミツは、2〜30ミクロンという小さなマイクロカプセルの中に入ったパラフィンワックスが、体からの余分な熱を吸収し、寒くなると蓄えていた熱を放出するという働きで、快適な体感温度へとコントロールできます。
――なぜ寝るのに適している?
まずは素材にこだわりました。汗をかきやすい後ろ身頃に調温素材「アウトラスト(R)」をメッシュにしたアウトラストメッシュを使用、前身頃には吸汗速乾機能のある綿100%素材にすることで、軽くて吸湿性、通気性に優れた暑い季節に適したTシャツにしました。
そして、寝返りなど寝ている時に無意識に行われる動作にも着目し、設計にもこだわりました。ドロップショルダー設計を採用することで背中から肩までの面積を広くしてゆとりを持たせることで背中を丸めたり体をひねった時のツッパリ感を軽減すると同時に腕の上げ下げもしやすくなっています。
――他メーカーの吸汗速乾のTシャツと比べて、寝るTが優れている所は?
「睡眠専用Tシャツ」とし、快適な睡眠に特化した素材、機能、設計をしている点です。
利用者の声「寝る以外にも活用できる」
――寝るTを着て寝た人の感想は?
睡眠専用とあって、ゆったりとしたサイズ感で良かったです。また、背中がメッシュになっているので、夏場、椅子に座って仕事をするときにも、通気性が良いので、寝る時以外でも活用できます。との声を頂いております。
――寝るTは毎日、洗濯したほうがいいの?
着用したら必ず洗濯をしてください。通常の使用方法・洗濯方法でお願いします。
――寝る格好はまだまだパジャマ派が多そうだが…
弊社では、快眠のためのこだわりパジャマも数多く展開しております。お客様のライフスタイルにあわせて選んでいただければと考えています。
――寝る以外に、おすすめの場面はある?
暑い夏をラクに快適に過ごすルームウエアとしてもおすすめです。
寝るTは、グンゼ公式オンラインストアなどで購入できるが、現在、紳士用は売り切れで、婦人用も色やサイズによっては欠品が生じている。通気性が良く着心地も上々とのことで、既に人気となっているようだ。