ユニクロは6月7日、一部の秋冬商品の値上げを発表した。人気の定番・フリースの一部商品は現在の1990円(税込み)から2990円(税込み)に変わり、一気に1000円の値上げとなる。

フリースを1000円値上げ
ユニクロの一部商品値上げの発表を受け、街の人からは「ショックです。生活の一部のようなお店だから」「えー!本当ですか?」「1000円は結構すごい。いきなり」「元々が安いから…」「1000円はちょっと大きい」といった声があがった。
1994年、ユニクロはそれまで値段の高かったフリースを1900円という低価格で発売し、大ヒット商品となった。

以来28年間、本体価格の値上げは行わず2000円以下をキープしていたが、今回1000円の大幅値上げが発表された。値上げの理由について、ユニクロを運営するファーストリテイリングは、原材料価格や物流費の高騰だと説明している。

ヒートテック、ダウンも値上げ対象
秋冬商品は8月から店頭に並ぶが、他の商品でも値上げが行われる。
例えば、ウルトラライトダウンジャケットは5990円(税込み)が6990円(税込み)に、ヒートテック ウルトラウォームシリーズは1990円(税込み)が2990円(税込み)、カシミヤのセーターは8990円(税込み)が9990円(税込み)と、いずれも1000円の値上げとなる。
30代女性:
1枚1000円上がると結構きついですね。
10代女性:
いろいろ高くなっているから、しょうがないのかなって思う。

ユニクロは「企業努力を行ってきたが、値上げをせざるを得なかった」とコメント。4月には、ユニクロのトップ・柳井正会長兼社長が次のように発言していた。
柳井正会長兼社長:
原材料が倍とか50%アップとか、ひどいものだと3倍ぐらいになった。それを今のプライスで売るってことは不可能。
さらに、いわゆる“悪い円安”を巡り「メリットはない」と強い懸念を示していたが、ついに値上げ発表となった。

黒田総裁「家計が値上げを受け入れ」発言で釈明
7日の東京外国為替市場の円相場は下落が続き、一時1ドル=133円台をつけた。これは2002年4月以来、20年2カ月ぶりの円安ドル高水準だ。
こうした中「家計が値上げを受け入れている」との発言が波紋を呼んでいるのが、日銀の黒田総裁だ。この発言に対して、街の人は……。
40代女性:
受け入れてるというよりかは、もう我慢して必要な物を買っているだけ。
黒田総裁は、7日の国会で釈明に追われた。
立憲民主党・古賀之士議員:
「家計は値上げを受け入れている」と、この真意は?
黒田総裁:
私どもは様々なデータ、あるいはアンケート調査などを踏まえて、その時々の物価動向を検討しているわけです。
立憲民主党・古賀之士議員:
黒田総裁、そこは不適切だったと申し上げていただきたいのですが、いかがでしょう。
黒田総裁:
適切かどうかという点についてはですね。議論のあるところだとは思います。ですから、これについてこういったことが全く100%正しかったかと言われると、若干ためらうところがあります。

そして、閣僚からも批判が。萩生田経産相も「やや実体感がないお話だったのかな」と苦言を呈した。結局、黒田総裁は「やや一つの調査結果を強調しすぎたかもしれない」と釈明した。
(「イット!」6月7日放送)