愛知・東海市の企業が製造しているイスがコロナ禍で大ヒットし、3か月待ちの人気となっている。
取り扱いはカー用品店…一度座ると立ち上がれない座り心地
ここ数年で盛り上がりを見せているeスポーツの大会や、スポーツスタジアムの座席、さらには会議室のイスまで。最近、こうした「かっこいいイス」を見かける機会が増えている。

作っているのは、愛知・東海市に本社がある「ブリッド」。

リポート:
最高の座り心地ですね。体がすっぽり包み込まれて、もう立ち上がることが難しいです

極上の座り心地…一体どんなヒミツがあるのだろうか。

ブリッドは、カーレースのシートを専門に作る会社で、しかもシェア日本一。
ブリッドの社長:
硬くてもダメ、柔らかすぎてもダメ。適度な硬さで、自然な形で背中を押さえてくれる。座っていると寝ちゃう
カーレースのシートを作るポイントは安定性。体をすっぽりと包み込む、ずれないフォルムや高反発のウレタン材を使い、前後・左右からの重力に耐えられるようにしている。

その高性能シートを、10年ほど前にキャスターとドッキングさせて車以外のシーンでも販売。すると2021年、約3000脚を出荷、3カ月待ちの大ヒットになった。

ブリッドの社長:
ちょうど2年くらい前(2020年)からコロナで家にいる時間が長いということで、イスにこだわるということが、すごくいま全体的に出てきているんじゃないかなと
テレワークなど「おうち時間」が増えたことで、需要が急上昇したという。

シートを作っている大府市の工場では…
工場長:
表から見るとツルっとしていると思いますが、裏から見ると、でこぼこしています。2枚のものを張り合わせることで、これ単体で剛性をあげるという手法をとりました

レースの衝撃にも耐える頑丈な構造に。しかも全て手作りのため、一日に作れるのは最大60点まで。価格は15万円ほどと決して安くはないが、「一生使えるイス」として売れているという。

ブリッドのシートは、オートバックスなどのカー用品店で体験・購入できる。
(東海テレビ)