自民党の安倍元首相は26日、米バイデン大統領が台湾防衛について「イエス。我々の責務だ」と発言したことについて、失言ではなく「バイデン大統領の意思は示されたということなのだろう」と発言を歓迎する考えを示した。

バイデン大統領は、23日の日米首脳会談後の共同記者会見で、台湾防衛のために軍事的関与をする用意があるのかを問われ「イエス。我々の責務だ」と明言。一方、歴代の米政権は中国が台湾に侵攻した際、米が台湾を防衛する意思があるかどうかを明確にしない「あいまい戦略」を取ってきた。このためバイデン氏の発言は「失言だ」とも指摘されている。

安倍氏は26日、自身の率いる派閥会合でこの発言に触れ、「失言ではないかという議論があるが(同様の言及は)3回目だ。記者会見では質問は予測されていたわけだから、バイデン大統領が意思を示したということなだろう」と述べて、失言ではなく大統領の意思であるとの見方を示した。その上で「米のあいまい戦略は変わらないがバイデン大統領はやるよと。発言は歓迎したい」と強調した。

一方、日米首脳会談で岸田首相が「防衛費の相当な増額」に言及したことについて、「大変大きな成果」と述べた上で、「来年度の当初予算で6兆円後半からだんだん7兆円が見えるくらいの相当な増額ではないか」として、さらなる防衛費増額になるとの見方を示した。

政治部
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