今が旬のトマト。甘いトマトが好まれると思いがちだが、いま「体が欲しがるトマト」が注目されている。栄養価がしっかりある野菜作りが求められる時代に、全国コンテストでグランプリに輝いた話題のトマトを取材した。

グランプリに恥じないトマト作りを

食べても食べても、食べ飽きない「体が欲しがるトマト」として、全国コンテストでグランプリに輝いた話題のトマト。

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古賀とまと農園・古賀信一郎さん:
驚いているし、グランプリに恥じないようトマト作りを一生懸命やっていかなければと、さらなるプレッシャーも感じている

佐賀市川副町にある「古賀とまと農園」。2代目の古賀信一郎さん(51)は、トマト栽培を始めて20年ほどになる。

古賀とまと農園・古賀信一郎さん:
追いつけ追い越せで、誰にも負けないおいしいトマトを作ってやろうと思っていた若い頃は、ちょっとピリピリしていたが、それよりも“体が欲しがるトマトを”と背中を押された瞬間に肩の力が抜けて。なんか最近楽しいです、トマトを作っていて

週に3日の適度な水やり 土づくりにもこだわり

52アールのハウスで栽培しているのは、「サンロード」という品種。

しかし、古賀さんの栽培方法はちょっと特殊だ。

古賀とまと農園・古賀信一郎さん:
今何度くらい?まだよさそうだけど、体感的には。しおれていたのもシャンとなったもんね

この日のハウスの温度は37度近く。ミストを散布することで、ハウスの温度や湿度を適切に保つ。

古賀とまと農園・古賀信一郎さん:
光合成には、二酸化炭素だけでなく水も必要

糖度が高いトマトを栽培する場合、水を与えずに土を乾燥させる方法がよく知られているが、古賀さんの場合は週に3日、水を適度に与えている。

古賀とまと農園・古賀信一郎さん:
うちは甘さというよりも、栄養価をしっかり持って、うま味が前に出てくるような、そんなトマト作りをしたいなと思って作っているので。けさ水をあげたばかりなんですけど、土がベタベタくっつかない。これはしっかり団粒構造ができているということ

作物の生育に適している環境、また肥料濃度や土の酸度も定期的に測定するなど、土づくりにもとことんこだわっているという。

えぐみを抑え、糖度と抗酸化力が平均の2倍に

うちのトマトの栄養価はどうだろう…。そう思い、2021年から農産物の栄養価を競う全国コンテストにエントリーを始めた。

2021年は冬大玉部門で最優秀賞に選ばれ、2022年は春夏大玉部門と冬大玉部門で最優秀賞の2冠を達成。さらに、全体の最高賞となるグランプリにも輝いた。

古賀さんのトマトはえぐみにつながる硝酸値を抑え、糖度と抗酸化力が平均値の2倍ほどあったという。

古賀とまと農園・古賀信一郎さん:
しっかり水をやりながら、それでも毎年変わらない成績や数値が出せる、その秘められた技術にグランプリとして選びましたと言っていただいた。きょうは45袋持ってきた。収穫が多かったんで

県内では、佐賀市のコムボックス佐賀駅前の街かど畑のほか、橋の駅・ドロンパといった直売所でも販売されている。

グランプリ受賞から注目度も高まり、古賀さんのトマトを求めて店を訪れる客も。

橋の駅ドロンパ・従業員:
いつの間にかなくなっていた。一袋だけでなく、まとめて何袋か買われたりするくらい人気がある

毎日同じ数が入荷されるとは限らないので、在庫確認の問い合わせはもちろん、入荷して午前中で売り切れてしまうことも多いという。

購入者:
きのうも買いに来たら入荷してなかった。もう4、5年買っている

少し価格が高いのでは?と尋ねてみると…。

購入者:
価格は関係ない。おいしいから。金賞とったでしょ、サンロード。すぐコムボックスで買った。もうすごくおいしかったの

Q:そのトマトはどこへ?

古賀さんの妻・聖子さん:
コムボックスの街かど畑に持って行く。いつもは朝一で持って行っているけど、きょうは朝出荷した分がもうないよと連絡があったので

この日も、古賀さんのトマトは大人気。

県内だけでなく福岡県の直売所や、コンテストのグランプリ受賞などをきっかけに、広島県のデパートでも販売されることになった。

古賀さんは、若手農家の育成にも力を入れている。

古賀とまと農園・古賀信一郎さん:
食べたものが食べた人の栄養につながって、その人の体をしっかり元気にしていく。栄養価がしっかりある野菜作りが、これからは必要な時代になって来るんじゃないかなと思っています

(サガテレビ)

サガテレビ
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