地域の伝統工芸を支えようと世代を超えて仲間が集結。熱い思いと、その取り組みを取材した。

書き直しはできない…年間1200体を作成

豆絞りの鉢巻きに、ちょっと細長い愛らしい姿。そして、先を見通すために最初から入っている目。「願いが成るように」と振ると音がなり、倒しても起き上がる「三原だるま」だ。

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毎年2月に行われる神明市で販売されることで知られている。

その工房があるのが、三原市の南に浮かぶ佐木島。この日も三原だるま保存育成会のメンバーが絵付けを行っていた。

三原だるま保存育成会のメンバー:
表情豊かに描いています。書き直しができるならいいけど、それはしないから緊張して描いています。みなさんが買ってくれたらうれしいですから、かわいがってもらえたらいいなと思っています。

保存育成会の代表を務める鳥生悦郎さん。実は今、販売されている三原だるまは全て鳥生さんが形を作り、保存育成会の人たちが色つけをしたもの。わずか7人で全ての工程を手掛けている。