東日本大震災の発生から、3月11日で11年を迎えた。
今もなお原発事故の影響を受け続ける福島を応援する取り組みが、宮崎県内で行われている。

東日本大震災から11年…宮崎市で黙とうささげる団体

3月11日、福島県で東日本大震災の追悼式が行われ、岸田首相が震災の犠牲者を悼み黙とうをささげた。同じ時間、宮崎市では…

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発生時刻を告げるサイレンに合わせ黙とうをささげたのは、宮崎市の檍地域まちづくり推進委員会のメンバー。

檍地域まちづくり推進委員会・松竹昭彦会長:
すごく時がたつのは早いなというのが実感ですね

あの日から11年がたった今、被災地では復興も進み、私たちの記憶から「震災」の文字が薄れつつあるのも事実。

「忘れない」を合言葉に、宮崎と被災地との絆をつなぐ活動に取り組む団体を取材した。

地域の子供たちとつなぐ「ひまわりの絆」

震災直後の2011年に、福島県のNPO法人「チームひまわり」が始めた「福島ひまわり里親プロジェクト」。

福島から購入したひまわりの種をそれぞれの土地に植え、花を咲かせて収穫した種を福島に送り返す取り組み。
送り返された種は福島で再び花を咲かせ、種は最終的にバイオ燃料に生まれ変わる。

これまでに全国で55万人以上が参加したこのプロジェクトに、2013年から取り組んでいるのが、宮崎市の檍地区の子供たちとまちづくり推進委員会のメンバーだ。

檍地域まちづくり推進委員会・松竹昭彦会長:
震災が起きてしまって、自分たちに何かできることはないのだろうかという子供たちの発想から、この活動は生まれました

檍中と宮崎中の生徒が、自発的に見つけて取り組み始めたプロジェクトをまちづくりのメンバーがこれまで支えてきた。

檍地域まちづくり推進委員会・松竹昭彦会長:
若い皆さんが自分たちだけでなく、他の人にも広げたいんだということで、小学校にも輪を広げたりしましたが、そういう中学生の思いを考えると全然、苦にはなりませんね

福島から購入したひまわりの種を生徒たちとメンバーが地域の学校や公園に植え、2022年も5万粒ほどの種を収穫。
この日に間に合うように福島に送り返し、今回の活動は終了している。

檍地域まちづくり推進委員会・松竹昭彦会長:
私たちが育てた花を見て感動した、そこに種が生まれて、それを送り返して、その一部が私たちの手に戻ってというキャッチボールができていることが、まさしくバトンの一つだと思います。生徒の皆さんの一つの歴史になりつつありますので、おそらくこれは、ずっと続くのではないかと思っていますし、期待しています

ひまわりを通して、被災地福島と日本各地をつなぐこの取り組み。
2022年の夏は、「ひまわりの絆」をつないでみては。

(テレビ宮崎)

テレビ宮崎
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