"歴史と文化"を身にまとう
使われなくなった、着られなくなった、倉庫に眠っていた日本の文化が目を覚ます試みに迫った。
古都・京都を拠点にアパレルブランド「renacnatta」を展開する大河内愛加さん。
ブランド名「renacnatta」(レナクナッタ)は、使わ"れなくなった"、 着ら"れなくなった" 素材を使用することから名付けられた。
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renacnatta・大河内愛加代表:
イタリアの生地(シルク)と日本の着物地がリバーシブルになっていて、巻きスカートなのでどんなウエストの方でもピッタリ着ていただけます。両方の生地ともデッドストックです。
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このリバーシブルの巻きスカートは、デッドストック=売れ残りのイタリアンシルクとデッドストックの着物地を縫い合わせたもの。
着物のような着丈でサイズを自由に変えることができ、誰の体にもフィットし、長く着られるのが特徴だ。
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ブランドの "文化をまとう" というコンセプトは、大河内さんが15歳から過ごしたイタリアでの生活にあった。
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renacnatta・大河内愛加代表:
イタリアは古いものを大切にする文化がすごく根付いていて、自分の母国には着物という素晴らしいテキスタイル(織物)があって、形も美しいですが、生地自体が細かい織とか職人さんの技が随所に感じられるテキスタイルなんで、それを使いたいなと思いました。
生地とか作り手さんとかにもすごく注目してもらいたいというか、着てもらう人には感じてもらいたい部分であります。
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そして今、かつてほど作ら"れなくなった" 伝統工芸、日本が誇る伝統技術に、新たな扉を開く取り組みも。
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550年以上の歴史を誇る西陣織。
1990年の出荷額は2800億円に上ったが、その後は右肩下がりで、今ではその10分の1ほどの市場に。
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職人の高齢化問題、帯が売れないことの賃金低下が課題となる中、大河内さんが織元とタッグを組んで制作したのが、トップスとスカートに分け、セットアップにした "一生着られる" ウエディングドレス。
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西陣織の織元・酒井貴寛さん:
スカートとか僕らでもなかなか発想しないですし、レナクナッタの考え方の中で西陣織が和装業界で着られなくなってくる中で、新しいアイデアでいい経験になりました。
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さらに、「イタリアンシルク×京都の金彩」のイアアクセサリーや「シルク×横浜の手捺染」のスカーフなど伝統技術を活かしつつ現代にアップデート。
物づくりを通して日本の文化を止めない "レナクナッタ"の役割とは…
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renacnatta・大河内愛加代表:
renacnattaはブランドという形ですけど、私はメディアみたいに捉えていて、洋服やアイテムを通してよりその産地の良さ、作り手さんの想いとかそのもの自体がどういうものか触れることができます。
レナクナッタというブランドが携わることで(伝統工芸)業者の方もその周りの産地も元気になるようなぐらいの影響力のあるブランドになりたいと思っています。
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(「Live News α」3月7日放送分)