接種の「努力義務」適応は見送り
5歳から11歳の子供を対象にした新型コロナワクチンの接種が、岡山と香川で3月から始まる。接種の効果や副反応など、気になる疑問を専門家に聞いた。
川崎医科大学小児科学・中野貴司教授：
感染症の基本は予防すること。予防するための手段はワクチンだと、ワクチンの位置付けを捉えてほしい
5歳から11歳の子供を対象にしたワクチン接種。岡山市では3月11日から、高松市は3月上旬、倉敷市は中旬から始まる予定で、各自治体は準備を進めている。
接種には、子供への臨床試験で一定の評価を受けたファイザー製のワクチンが使われる。大人用とは成分が異なり、量も3分の1で3週間の間隔をあけて2回接種する。
国は今回の実施にあたり、法律で規定された接種に努めなければならないとする「努力義務」の適用は見送った。
川崎医科大学小児科学・中野貴司教授：
もともと新型コロナウイルスが、子供たちでは重症化する頻度が低い。子供たちにとってどれくらいの負担なのか、病気の程度がはっきり確実には分かっていない。病気の負担とワクチンの有効性・安全性に関して、他の年代と比べるとまだ知見やエビデンス（根拠）が乏しいため、努力義務に含まれてない
発症予防効果は90% 気になる副反応は
さらに、新型コロナワクチンの効果と副反応について聞いた。
川崎医科大学小児科学・中野貴司教授：
発症予防効果は90%。90%は良い成績。有効率に関しては、5歳～11歳の子供たちでも良いデータが出ている。多くの人が気にする副反応は、数値で見ると大人の頻度より低い
――保護者として気を付けることは？
川崎医科大学小児科学・中野貴司教授：
打つ時の注射の痛みだけではなく、翌日ぐらいまで痛い。そのことは本人にも分かるよう話しておくのが大切。翌日に子供たちにとって大事なイベントや行事があった時、参加できなくなる可能性もある。翌日学校を休まなければならない可能性も出てくる
川崎医科大学小児科学・中野貴司教授：
保護者も子供たちを助けてあげて、こういうことが起こり得ると理解し合った上で、接種を計画する方がいい
（岡山放送）
