北京オリンピック男子ノルディック複合団体で、日本チームが28年ぶりに「銅」メダルを獲得したことにより、当時の金メダリストでもある長野市の荻原健司市長にも注目が集まっている。中には、「市長やってるの!?」との驚きの声も上がっている。
“キングオブスキー”五輪2大会連続で複合団体「金」
荻原市長は1992年アルベールビル、94年リレハンメル五輪の2大会連続で男子ノルディック複合団体で金メダルを獲得し、「キングオブスキー」と称された。

2月17日、北京オリンピックで後輩たちが団体で「銅」メダルを獲得。市長はツイッターに「日本チーム、北京オリンピックノルディック複合団体銅メダル獲得おめでとうございます。素晴らしい闘いでした。 感動しております」と投稿。自身がメンバーだった28年ぶりのメダルを喜んだ。
28年ぶりのメダル獲得 当時を懐かしむコメントも…
翌朝(18日)の囲み取材では…
長野市・荻原健司市長(2月18日取材):
テレビの前で飛び跳ねて喜びました。特に最終ランナーの山本涼太君のゴール前の接戦は家族全員で立ち上がって、それいけという形で応援していて、久しぶりのメダル獲得にうれしく思います。獲得した瞬間はやったという気持ち、うれしい気持ちがありましたし、それ以上の気持ちもありましたが、うまい言葉がみつからないと思いながらも、こんなにうれしいことはありません

市長のツイッターには、「健司さんの独走、日の丸を持ってゴールの姿を思い出しました」、「荻原選手の大活躍がノルディック競技を好きになったきっかけです」など28年前を懐かしむコメントがあげられた。

「市長やってるの!」驚きの声も…
一方、SNSやインターネットのニュース記事のコメント欄などには、「荻原健司が長野市長ということが、一番の驚き」「何しとるのかなと思ったら、市長やったのね!びっくりしたわ」といった驚きの声も上がった。
囲み取材では、記者からこんな質問も…
記者の質問:
今回、ノルディック複合の選手が活躍するたびに、荻原健司という名前がインターネットでもニュースでも流れていて、結果的に長野市長だったという話もある。そういう意味で、ご自身を振り返ってもらうということと、それが長野市のPRになるということをどのようにとらえていますか

長野市・荻原健司市長(2月18日取材):
それが長野市のPRにつながるか正直わかりませんが、ただ、『あれ、荻原健司って長野市長だったの』という反応が多いというのも、私も承知しています
市長は2021年10月下旬の長野市長選挙で初当選。初登庁の際には、「経験と人とのつながりを生かしながら、市政をアップデートし、バージョンアップしたい」と意気込みを語った。

知名度を生かし「トップセールス」
2021年11月には知名度を生かし、都内で県内産のリンゴの「トップセールス」を行った。

また、2022年に入り、冬の市内の魅力を発信するためプロモーション動画に出演。市内の戸隠スキー場での滑りを披露し、「冬の長野市を一緒に満喫しましょう」を呼びかけている。

市長は、「北京オリンピックでの後輩選手の活躍は、長野市にとって大きな貢献」と述べ、春に開催予定の善光寺御開帳をPRするとともに、市の魅力を発信していきたいとしている。

長野市・荻原健司市長(2月18日取材):
オリンピックを迎えた長野市、そのオリンピックに参加した荻原健司、そして現在の長野市長と、そういう中でウインタースポーツの街、長野市だと、98年のオリンピックを開催したオリンピックタウンということの認識を多くの皆さんに認識していいただく中で、これから例えば、春には善光寺御開帳もありますから、皆さんがこの春先、どこか出かけてみようという雰囲気が出てきた時に、じゃあ長野に行ってみようかということになると私にとってはうれしい。
そういうことも考えると、後輩選手の活躍は私たち、あるいは長野市にとって大きな貢献だったと思います
(長野放送)