飲食店やクラブの7割が休業 深刻な人材不足

九州最大の歓楽街、福岡市の中洲。

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中洲の夜景を一望できる「倶楽部F」。料金は90分で1万3000円という高級店。

まん延防止措置の期間中は午後9時までの時短営業を続けているが、店を開ければ開けるほど赤字だという。

倶楽部F・岩永久恵さん:
1日あたり15万円から20万円はマイナスかなと思っています。正直、きついです。今のままが続くとやっていけないです

店の広さは50坪と最近の中洲では珍しい「大箱」で、月の家賃は137万円と高額だ。このような大規模店の場合は様々なコストがかかるため、時短要請に応じた際に支払われる協力金では赤字を穴埋めできない。それでも営業を続けるのは、ホステスをつなぎ留めるため。

倶楽部F・岩永久恵さん:
通常営業に戻ったときに(ホステスの)引き抜き合戦が始まるんですけど、いったん離れると、なかなか通常営業になったからといって人員を確保するのはすごく大変だと思います

地元の不動産会社によると、1月下旬に再び時短営業が要請されて以降、中洲では約7割の飲食店やスナック・クラブが休業している。これに伴い、いま中洲では人材不足が深刻になっている。

福一不動産・古川隆社長:
ホステスに関しては、週5~6で働いていたものが週2~3になったので、生活ができなくなった。じゃあどうすればいいかというと、別の業種に流れたということがありますね。ですから、この方々はもう戻ってこないとどの店も言っている

春以降はトリプルパンチ 廃業する店も?

ホステスをつなぎとめるため、採算度外視で対応する店もある。

「しらゆき」は完全会員制の高級店。こちらも広さ30坪以上の「大箱」で、約20人のホステスが在籍している。休業しているため、2月の売り上げはゼロだ。

しらゆき・福田美樹マネージャー:
私どもはホステスを雇っているお店ですので、そこに対しての補償も出している分があります。マイナスは日に日に積み重なっていっている

――休業補償を出している?

しらゆき・福田美樹マネージャー:
はい、そうですね

2月に入り20人のホステスは一度も出勤していないが、店は全員に休業補償を支払っていて、それが月のコストの半分を占めている。

度重なる時短要請と延長の繰り返しで、資金繰りに追われる飲食店。この春以降、これまで先送りされていたコロナ関連の融資の返済が本格化するということで、中洲の灯を維持できるか、正念場を迎える。

福一不動産・古川隆社長:
100万円、150万円の借り入れをしている店は多いはずです。(銀行への)支払いが始まる、家賃はずっと払っているわけです。それなのに、売り上げが上がらない。この3つの、ダブルパンチどころかトリプルパンチですから、廃業するお店が出てくるかもしれません

コロナが収束したとき、中洲の“顔つき”は変わっているだろうか。

(テレビ西日本)