野菜がじわじわと値上がり。レタスにジャガイモ、タマネギ…。寒波の影響でさらに値上がりも心配されている。今後の見通しを探った。

大量のタマネギを炒めて作るカレールー

うま味が凝縮されたルーから立ち上る湯気。北海道産の野菜をふんだんに使った人気のカレーにいま、ある異変が起きている。

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札幌市厚別区にあるカレー専門店「カレーのふらのや」。11種類の野菜で彩られた大人気メニューに使われている野菜が、ジワジワと値上がりしている。

カレーのふらのや 三浦祐二 店長:
じっくりタマネギを1日かけて炒めて、うまみを出している。とにかくたくさんのタマネギを使っている

おいしさの秘密は大量のタマネギ。このほかにも多くの野菜を使うため、店が懸念しているのが野菜の値上がりだ。

札幌市によると、2021年の猛暑による不作でタマネギは50%近く値上がり、ジャガイモも2021年の同じ時期より20%高騰。キャベツやナス、ピーマンも値上がりしている。

ただ、店ではまだ値上げや量を減らすことは考えていない。

カレーのふらのや 三浦祐二 店長:
お客さんに喜んでもらうために、野菜を減らすわけにもいかないので…

どうなる?私たちの食卓

街の青果店では、北海道内や本州を襲った寒波の影響が今後、本格的に出てくるとみている。

サンQ青果 奥山善彦 社長:
関東などでも降雪で被害を受けている。たぶんこれから少し野菜の数が少なくなると思う

年末年始に需要が高まったレタスは、前の月に比べて1玉300グラム当たり81円高い207円と1.6倍も高騰。市場関係者によると、寒波の影響でさらに値上がりするとみられている。

今後、野菜の価格はどうなるのか。

「高止まり」になっているのは、不作となっているジャガイモとタマネギで、猛暑と干ばつによる在庫不足が影響している。ジャガイモはアメリカ産が不足し、ファストフード店で販売を一時中止したり量を減らしたりする異例の対応をしているが、程度の差はあれど国内も事情は同じだ。

今後も値上がりしそうなのはキャベツ、キュウリ、レタスなどで、本州の寒波、北海道の大雪で輸送の遅れが出ている。

一方、値下がりしているのは、豊作のニンジン、ダイコン。ニラについては今後、北海道産が出回ってくるということだ。

食材に限らず、ガソリンや灯油も高騰が続く今シーズン。せめて食卓はお得な食材を組み合わせて乗り切りたい。

(北海道文化放送)

北海道文化放送
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