灯油代は高いけれど、冬の寒さは増すばかり。寒い季節を乗り切るためにどうしたらいいのか、省エネのプロに教えてもらった。
ちりも積もれば大きな効果が期待できる。皆さん、灯油の節約をどう心がけているのだろうか?

暖房を節約しながら乗り切る北海道民

北海道民:
ストーブを使わないようにしたり、エアコンと併用したりしています

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北海道民:
きょうはストーブを消してきました。2時間くらいの外出なので

灯油価格の高騰が家計を直撃している。北海道民はいろいろな工夫をしているようだが…

環境カウンセラー・岡崎朱実さん:
窓ガラスの温度は17.9度。レースのカーテンを計ると22.3度

省エネ対策に詳しい北海道地球温暖化防止活動推進員の岡崎朱実さんに、灯油節約のコツを教えてもらった。

環境カウンセラー・岡崎朱実さん:
冬は窓から逃げる熱がとても多いといわれる。熱を外に逃がさず、外から冷たい空気が入ってこないようにすることが大事

節約のために…「窓」周辺の冷気をシャットアウト

「節約ポイントその1」は、「窓やカーテン周り」だ。暖房の熱は窓から6割近くも逃げていくという。

環境カウンセラー・岡崎朱実さん:
長いカーテンで下までカバーし、冷たい空気が来ないようになっています

ビニール製の長いカーテンを床につくまで垂らすと、冷気が下から入りにくくなる。
ホームセンターで2000円ほどで買うことができる。

でも、それだけでは不十分。下だけではなく、上のカーテンレール周りの対策も重要だ。

環境カウンセラー・岡崎朱実さん:
暖かい空気は上がり、冷たい空気は下がる。上に隙間があると暖かい空気が窓で冷やされて下がり、下から出てきてしまう

重宝するのがレールに取り付けるカバー。カーテン専門店などで取り扱っている。

環境カウンセラー・岡崎朱実さん:
カバーがあると上から空気が入りにくいので、ひんやりすることはなくなると思います

節約のために…「足元」から暖かさを

「節約ポイントその2」は「足元」だ。床に一工夫することで、ぐっと暖かくなるようだ。

環境カウンセラー・岡崎朱実さん:
床がとても寒い。床は温まりにくい素材が多い。床が20.5度でも、敷いたラグの上は22度。毛足の長いところは中に空気が入り、暖かくなる

節約のために…「空気の流れ」も一工夫

「節約ポイントその3」は「空気の流れ」。
ストーブの周りは熱いのに、少し離れた場所は冷え冷え。そんな経験はないだろうか?

こちらの部屋、ストーブのあるリビングとダイニングとの間には仕切りがない。リビングの床は18.7度だったが…

環境カウンセラー・岡崎朱実さん:
ダイニングの床を計ると16.7度で、リビングと2度違う。リビングの天井が20度くらいで、ダイニングの天井は18.5度。すぐ近くだけど、うまく熱が来ていないという感じです

理由は部屋の構造にあった。
ストーブのあるリビングとダイニングの間には上部に大きな梁(はり)があり、天井近くの空気の流れをせき止めていたのだ。

このような障害物がある場合には、サーキュレーターや扇風機で空気を循環させると暖房効率が高まるという。

ストーブを我慢…これが"逆効果"になることも

そして、最後の節約ポイントは「ストーブの使い方」だ。
灯油を節約しようと、ストーブをつけずに我慢ばかりしていると、時には逆効果になることもあるという。

環境カウンセラー・岡崎朱実さん:
家自体が冷え切ると、ストーブをつけても体感温度が暖かくならない。室温が10度まで冷え切ると、20度まで上げるには10度温める必要があるが、例えば15度だったら5度上げるだけですむ。だから消費エネルギーが少なくてすむ

我慢も度を超すと逆効果。風邪をひかないよう、上手にストーブを使って冬を乗り切ろう。

(北海道文化放送)

北海道文化放送
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