次世代への継承

かっこよさや美しさを見せることがゴールではない。次の世代に伝えたいことがある。
日本人デザイナーが挑戦する、新たなファッションショーの形とは。

5年ぶりの開催となった「KEITA MARUYAMA」のファッションショー。

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その内容は、太鼓のパフォーマンスにダンス、歌舞伎まで。
ファッションとエンタメ要素を掛け合わせたエンターテインメントショーになっている。

2021年末に開催された、デザイナーの丸山敬太さんが手がけたファッションショー「IT'S SHOW TIME」。

KEITA MARUYAMAの作品を身にまとったモデルによるランウェイが行われる中、新たな演出が行われた。

ファッションショーの中で行われたのは、歌舞伎。
歌舞伎役者の尾上右近さんによる、あでやかな歌舞伎舞踊が披露された。

そして、ダンスユニットによるパフォーマンスでは、捨てられる絹で作られた着物や浴衣を丸山敬太さんがリデザインした服を着用し、アクロバットなダンスを披露。

さらに、プロの和太鼓グループの太鼓の音色に合わせ、モデルたちがランウェイを歩く異色の演出も。

日本の伝統文化とファッションショーが合わさる新たなエンターテインメントショーは、デザイナーの丸山敬太さん自らが総合プロデュースを行った。

デザイナー・丸山敬太さん:
日本の伝統文化みたいなものとか、エンターテインメントと愛と、いろんなものをミックスして、僕らクリエイターってそういうものを引き寄せて一つにする力があると僕自身は思っていて、そういうものが人生をより豊かにするし、人生を変えるきっかけになるみたいなことが伝えられたらいいなと思っている。

このショーでは、ほかにも新たな試みが。
通常、ファッションショーは関係者のみを招待することが多いが、今回初めて一般客も来場。
クローズドのファッションショーをオープンにすることで、見据えるのは"次の世代"への継承だ。

デザイナー・丸山敬太さん:
なんでもきっかけは良くて、そこからどんどん入っていく場所を僕たち大人がもっともっとつくらなきゃいけない。いろんなものを次の時代に手渡していくということがやっていけたらいいなと思っている。かっこいいこととか美しいこととか、そういうものに人はやっぱり心を動かされるということが、ものすごく今の時代、とっても大事なことなんじゃないかなと思う。

(「Live News α」1月10日放送分)