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SNSでかわいいと話題に カエルまんじゅうをアレンジ

名古屋の「青柳総本家」は、「ういろう」などの名古屋土産で有名な老舗和菓子店。売上の大半をお土産需要に頼っていたため、コロナ禍で大苦戦している。

そこで、「地元名古屋の人にも食べて欲しい…」と定番商品をアレンジした様々な商品を開発。概念を打ち破る新商品が話題となっている。

名古屋市守山区にある「青柳総本家 守山直営店」。

店頭には「ういろう」や「カエルまんじゅう」に「きしめんパイ」など、名古屋土産でおなじみの商品が並んでいる。

最近の人気は、カエルまんじゅうをアレンジした「ケロトッツォ(クリームチーズ&レモン)」(350円)。

期間限定で販売するとSNSで話題となり、行列ができるほどの人気に。その後、新作「ケロトッツォ(ラムレーズン&くるみ)」(360円)も加わった。

男性客:
形がかわいいのがいい。ラムレーズンが大好きなので、新作にはすごく期待しています

「ケロトッツォ」が誕生したきっかけは、新型コロナだった。青柳総本家は、売上の大半をお土産需要に頼っていたため売り上げが激減。そこで、原点に戻り「地元の人たちにもっと食べてもらえる菓子を」をコンセプトに、様々な新商品の開発に力を入れた。

味を組み合わせ、飾りで華やかに 「ひとくち生ういろう」

新たな価値をと、定番のういろうをアレンジした商品が「ひとくち生ういろう」だ。

こしあんのういろうに柚子味のういろうをトッピングした「上がり柚子」(216円)や、黒糖とクルミの入ったういろうを、みりんのういろうでサンドした「柳かげ」(216円)など、様々な季節の味が揃っている。

女性客A:
モチモチしてて柔らかくて、とてもおいしいです。月に2回ぐらいは買いに来ます

女性客B:
「生ういろう」は、なかなか手に入らないので

通常のういろうは、液体の状態で密封し蒸すことで日持ちするように仕上げている。一方、生ういろうの賞味期限は製造日から2日だが、手作りのため違う味のういろうを重ねたり、飾り付けをすることができる。

ベテランと若手が毎月開発 冬の新作は「クルミかぼちゃ」

生ういろうの開発に携わっているのは、入社以来50年、ういろう一筋というベテラン職人の瀧川直人さん(72)と、社内唯一の開発専任スタッフである山口碧さん(31)。

毎月、新製品が発売される「ひとくち生ういろう」。この日は、2021年12月限定の「クルミかぼちゃ」を試作していた。

山口碧さん:
カボチャパウダーとシナモンを加えたのと、クルミとカボチャの種、角切りのカボチャも。あと、アクセントにラム酒を。ちょっと洋風な味付けに…

ういろうは米粉がメインだが、様々な材料を加えることで個性的な味に仕上がる。中でも、湯煎しながらういろうに粘りを出す工程が一番大切だという。

瀧川直人さん:
生地の粘度が低いと米粉が沈殿してしまったり、粘度を上げちゃうと今度はういろうの歯切れがなくなっちゃう。そこは経験と勘で…

山口さんの作業をベテランの瀧川さんが温かい目で見守る。カボチャパウダー入りのういろうに角切りのカボチャを合わせ、7分間蒸す。

通常のういろうは蒸したらできあがりだが、「ひとくち生ういろう」はここからもうひと手間。クルミを混ぜたういろうをトッピングし、さらに1時間蒸す。

山口碧さん:
食感のアクセントが欲しくて、ナッツは2種類。ういろう自体の食感もデンプンをミックスしたり

瀧川直人さん:
カボチャの風味があって、ナッツのシャキシャキ感がいい。ういろうは、手をかけたものがあまり市場にない。いい素材を組み合わせることによって、高級感も出てよりおいしい

冬にぴったりの生ういろう「クルミかぼちゃ」(249円)が完成した。(2022年1月18日まで限定)

約1年の潜伏期間の末にバズる…斬新なレシピ「焼きういろう」

最近、定番のういろうに斬新な食べ方があると話題になった。それは、広報の木下美幸さんが考案した「焼きういろう」だ。

話題となったきっかけは、木下さんが約1年前に「おうち時間を楽しんでもらいたい」とツイッターに投稿したういろうのアレンジレシピだった。

木下美幸さん:
最初は今より全然フォロワーもいなかったので、“10いいね”ぐらいしかつかなかった…

ところが、2021年9月に名古屋めし研究家の男性がツイートしたところ、3万6000件以上の“いいね”があった。すると、家庭で「焼きういろう」を作った人が続々と投稿し話題に。

「焼きういろう」は、焦げない加工のフライパンやホットプレートを使って作る。

木下美幸さん:
ういろうの表面に米油をコーティングさせる感じで…。最初はサラダ油とかオリーブオイルを使ってみたんですけど、米油が1番おいしかった

ういろうの原料が米粉だからか、米油が最も合うとのこと。焼くことで甘さが引き立ち、独特のおいしさになる。

木下美幸さん:
1年間、ツイッターで「焼きういろう」をPRし続けてきて。ようやく知っていただけてうれしいです

公式ツイッターでは、これまでにういろうのアレンジレシピを50以上も掲載している。

ベテラン職人たちが培ってきた伝統に、若いアイデアを加え定番商品をアップデート。「名古屋土産のういろうを地元の人にも楽しんでもらいたい」と、原点に返った老舗和菓子店の挑戦は続く。

毎月新作が発売される「ひとくち生ういろう」は手作りのため、販売する店舗が限られている。詳細はホームページで確認を。

(東海テレビ)