肩にかけられる小型のかばん「ポシェット」。おしゃれで便利なアイテムだが、いま、二度見しそうなポシェットがTwitterで話題となっている。

そこにあるのは…あんぱん。丸い形、表面の照りや香ばしく焦げた感じ、黒ゴマのような装飾。どうみても、巨大なあんぱんにしか見えないのだ。

どこからどうみても…あんぱん
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それもそのはず。これは布地や織物を扱う企業、大塚屋(名古屋市)が「あんぱんを腰にぶらさげたくなった時のため」に作ったもので、名前は「あんぱんポシェット」。サイズは直径約15センチで、重さはとても軽いという。

マネキンにかけた姿。存在感がすごい

大塚屋の公式アカウントが投稿すると話題となり、9万以上のいいねを集めている(12月21日時点)。Twitterでは「最高に可愛いしめっちゃ美味しそう…!!!!」などと可愛さだけではなく、食欲を刺激される人が続出した。

あんぱん柄の布を見て「これだ!」

驚きの完成度だが、あんぱんをポシェットにするという発想はどこから来たのだろうか。大塚屋の代表取締役社長・大塚真史さんに聞くと、他にもユニークな作品を作っていた。

ーーあんぱんポシェットを作ったのはなぜ?

私たちの店が扱う生地にあんぱん柄の布があり、担当者がそれを見て「ポーチ」か「ポシェット」を作ろうと思い、より外出時に目にふれやすいポシェットを選びました。いろんなパンのぬいぐるみができますよというのが、もともとのコンセプトです。

なんとこれら、パンのぬいぐるみ

ーーあんぱん柄の布があることに驚いた。

生地自体は弊社のオリジナルではなく、「できたてパン屋さんのパネルシーチングプリント」という製品の一部に含まれている部分です。製造メーカー様いわく「ソーイング(裁縫)の楽しさをもっといろいろな方にお伝えしたい」との意図があるそうです。

できたてパン屋さんのパネルシーチングプリント。右下辺りにあんぱんがある
 

ーー皮の照りや黒ゴマの部分はどうなっている?


もともとの布地に、リアルな表現でプリントされています。

「中身はこしあん風になっていると言えます」

ーー制作でのこだわりは?ポシェットの中身はどうなっている?

こだわったところは、表側からは見えませんが、裏側の“あんこ”に当たる部分の色を「こしあん」のイメージで選んだことです。そのため、中身はこしあん風になっていると言えます。
 

ーーあんぱんはつぶあん派?こしあん派?

私はこしあん派です。つぶあん派の方々には深くお詫び申し上げます。制作に携わった仕入れ担当のスタッフももともと、こしあんが好きなようです。

中身はこしあん風。ポシェットの下にあるのが裏地の布

ーーあんぱんポシェットのおすすめの使い方は?

ちょっとそこまでのお買い物に。あんぱんを買いにいくときにご利用ください。あんぱんだけに緑茶色のワンピースと合わせてはいかがでしょうか。

作品見本なので、実際は布地の状態でのみ販売

ーーあんぱんポシェットの購入方法はあるの?

作品見本なので、実際は布地の状態でのみ販売しています。※「できたてパン屋さんのパネルシーチングプリント」は大塚屋の公式ネットショップで、1180円で予約販売している。ただ、2021年12月時点での入荷予定は2022年3月末。
 

ーーあんぱんポシェットの制作の流れを教えて。

あんぱん柄の布(表側と裏側)、それぞれの裏地となる布を用意します。

(1)あんぱん柄の表側となる布の裏にニット用の接着芯を貼ります。(2)全ての布をあんぱんの形にカットします。(3)あんぱん柄の布と裏地となる布を、バッグの入れ口となる部分を残して縫います。※返し口も用意しておく

あんぱんポシェットの作り方その1

(4)あんぱん柄と裏地を縫った布が2枚できていると思うので、後から表となる面を重ねて、入れ口の両端にひもを挟み込み、縫い合わせます。(5)返し口から引っ張り出し、あんぱん柄を表にして返し口を縫いとめれば完成です。

あんぱんポシェットの作り方その2

クリームパンやマグロも…作品の数々

ーー他にユニークな作品はある?制作例を教えて。

当店は布店なので「作品見本」という形ですが、クリームパン柄の布で作ったポシェット、バゲット(フランスパン)柄の布で作ったぬいぐるみもあります。マグロといった魚類柄の布で作ったぬいぐるみ、肉柄の布で作ったバッグもありますね。カーテンにもできるほど超巨大な恐竜柄の布もあります。

実店舗では、さまざまな作品も展示している
布で作った魚のぬいぐるみも本物さながら

ーー作品見本として、作りたいものはある?

少し前にバゲット柄の布で「フランスパンのリコーダーケース」を制作したところ、いろいろな楽器やアイテムを入れたいとコメントが多数寄せられました。そこで「大塚屋オリジナルフランスパンの布」を企画する予定です。

フランスパンのリコーダーケース

ーー話題となったことへの受け止めを聞かせて。

うれしいです。Twitterをご覧いただいたお客様が朝からご来店されています。お客様から今回の話題が出ることもあり、さらにうれしいです。

 

布地の状態でのみの販売なので自分で作らないといけないが、大塚屋の公式アカウントでは、あんぱんポシェットの活用方法も紹介していて、街の人が「あっ、見て、アンパン!」「本当だ!腰にアンパンぶら下げてる!」「アンパン…!アンパン…!」と盛り上がるシチュエーションで、こんな一言を伝えている。

「(振り返りながら)……これが本当の”こしあん”ってやつです」

勇気がある人は実際に、チャレンジしてみてもいいかもしれない。

(画像提供:大塚屋公式アカウント)