忍者が屋根やビルの上を、シュタタタと高速で駆け抜けていく…

電車や車の窓の外に流れていく景色を見ながらこんな空想をした事はないだろうか? 退屈な移動時間、ついボーッと考えてしまうこんな遊びが、なんと“スマホ版”で登場した。

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それが、株式会社電通と株式会社二番工房、株式会社フューチュレックの3社が合同で開発した「にんじゃWINDOW」

Webサービスのため、アプリのダウンロードなどの手間は不要。スマートフォンを横向きに構えて、窓の外に向ければ準備は完了だ。

画面の中央には、うさぎの耳がついたピンク色の忍者服を着た「うさぎ忍者」がスタンバイ。車や電車が発進すると、背景に合わせて「うさぎ忍者」が走り出す!

編集部がスマートフォンから撮影

試しに、走っている電車の窓にスマホを向けると、屋根やビルを足場にして見事にキャラクターが景色の中を走ってくれた。また、屋根と屋根との間など、足場が途切れる場所では大ジャンプ!

大ジャンプ!

走るだけでなく、たまにこちらをチラリと見てきたり、スマホが移動するスピードが上がると、汗をかきながら大急ぎでついてきてくれるなど、モーションが細かく変化するのも楽しい。

子どもたちの退屈がヒントに

子どもの頃の“妄想”がそのままサービスになったような「にんじゃWINDOW」。

なぜか目が離せなくなってしまうコミカルな動きは、ちょっとした移動時間だけでなく、長時間の移動に飽きてしまった子どもにも有効だろう。しかし、そもそもなぜこのようなサービスを開発したのだろうか?

「チームにんじゃWINDOW」にお話を聞いた。


――「にんじゃWINDOW」開発の経緯は?

コロナ以前、チームメンバーのひとりが、新幹線での遠距離帰省の時、子連れで大変な目にあいました。そこで、その場になんの用意がなくても、移動そのものを楽しめるコンテンツを作れないかと考えたのがにんじゃWINDOWです。

子どものころに、車窓に忍者を走らせる空想をよくしていたことともつながり、「にんじゃを走らせる」コンテンツにしました。

うさぎ忍者が走る方向は任意で変更が可能

「にんじゃWINDOW」開発の背景にあったのは、チームメンバーが体験した、遠距離の帰省時の子どもたちの退屈にあった。

事前に用意したおもちゃや菓子などをすべて使い尽くしても「まだ旅路の半分だった」とのことで、特別な用意が不要で、移動そのものを楽しみに変えられるサービスとして考案したのだという。

「スマホがあれば、動画などを再生しておけば退屈しのぎになるのでは…」と思う人もいるかもしれないが、ポイントなのがこの「移動そのものを楽しむ」ということだ。

チームにんじゃWINDOWは「小さな子がいる親にとって、新幹線の移動などの長距離移動は、時に試練の時間になります。おもちゃで遊んだり、YouTubeを見たり、色々と試すも、同じ席でじっとしている時間に子どもは飽きてしまいます。特にコロナ禍において子どもが長距離移動を経験していないことから、長距離移動への不安はさらに増しています」「移り変わる景色をエンターテイメント体験に変えることで、移動時間を“あっという間”にすることができます」と話している。

ちなみに「にんじゃWINDOW」がリリースされた2021年12月20日から、2022年1月5日現在のユーザー数は1045人。帰省時の長距離移動があっただろう年末年始にも多くのアクセスがあったとのことで、移動時間の暇つぶしに、うさぎ忍者を眺めて過ごした子どもたちもいたようだ。


――「背景」部分と「足場」部分はどうやって判別しているの?

独自のアルゴリズムで対象の境界線を判定し、そこを忍者が走るようなプログラムを組んでおります。(ちなみにこの技術は特許申請中です!)
 

――リリース後の反響について…

リリース以来、毎日多くのアクセスがあり、Twitterでの書き込みも散見されます。「窓の外に忍者」は、子どもの頃の空想あるあるのようで、「こんなのほしかった!」という声が多く見られます。今後キャラクター替えなど、発展的な展開も目論んでいますので、ぜひご注目くださいませ。

 

ちなみに、この「にんじゃWINDOW」は屋内でも使用OKだ。

スマホ片手に家の中を歩き回るだけで、本棚やパソコンの上、人の頭の上などをうさぎ忍者が走り回る様子が見られるのも楽しい。そして、空や壁などの「背景」部分と、家の屋根や人の頭などの「足場」部分は、映像を独自のプログラムで解析し、風景の輪郭と移動速度を検出。この解析ののちに「うさぎ忍者」を適切な場所に配置することで、背景の中を颯爽と走っていく映像ができるのだという。

「こんな遊び、あったあった!」と言いたくなる「にんじゃWINDOW」。新型コロナの感染再拡大を受けて、また長距離の外出がしにくくなってきたが、ちょっとした買い物や毎日の通勤・通学の時間などでも、楽しみに変えてくれそうな予感がする。