11月24日、愛知県の学校内で中学3年生が同学年に刺され、死亡した事件。めざまし8の取材では「LINEをめぐるトラブルがあった」という話も浮上しています。

いま、中高生の間でLINEはどのように使われているのでしょうか。

クラスLINEは連絡事項の共有に 学校で使い方の指導も

学校生活にとって欠かすことができなくなっているというLINEのグループ。実際に街の高校生に話を聞いてみると…。

――どういうLINEグループがある?

高校2年生女子:

クラスLINEと部活のLINEと、仲いい子だけがいるLINEと。個人差あると思うけど、バイト先とか。

4つのグループに入っているという女子高校生。実際にやりとりを見せてもらうと、クラスLINEの参加人数は24人。クラスの半数以上が参加してると言います。

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高校2年生女子:
全然、業務連絡をしないよね。クラスLINEは。でも文化祭とかだと、今日決まったことで来てない子に連絡したりだとか、使う動画を送ったりとかして。しゃべったりっていう感じよりか、情報共有で使うことが多いです。

連絡事項を送るため、長文でのメッセージが目立ちます。一方で仲が良い6人だけで形成されているグループを見せてもらうと、クリスマスパーティを企画する内容が。

送信時間を見ると、午後11時40分から1分の間に、少なくとも12回ものやりとりが行われていました。

高校2年生女子:
本当に他愛のない話ばっかりしてて、毎日動いています。

友人たちと仲間意識が強くなるというLINEグループ。一方、ひとたび関係が悪化すると…。

高校2年生女子:
妹のクラスLINEで、性格があんまり良くない子とかが、ばーっと言っちゃうからその子が退出されるみたいな。発言が場を乱している感じの人は、そのクラスのボスみたいな人に、シュって(退室させる動作)。

LINEグループを一方的に退会させられることもあるといいます。さらに、別の高校生に話を聞くと…。

高校1年生女子:
グループの中の仲のいい人だけとか、それでトラブルとかがあって、一気に抜けちゃうとか。一対一だったらいい、既読無視は。でも、グループLINEでの既読無視はいやだ。

最近では、学校側から注意喚起や道徳の授業でLINEの使い方について指導されることもあるといいます。

高校2年生男子:
ネットでのトラブルとかそういうのはよくないよっていうのは、注意喚起が学校からある。

子供だけの世界で交わされるコミュニケーション。トラブルに巻き込まれないために、大人たちはどう目を向けていけばいいのでしょうか。

増加する”SNSトラブル”を回避するために…3つのポイント

教育評論家の尾木直樹氏が、LINEトラブルを回避する方法について言及しました。

教育評論家 尾木直樹氏:
基本的な構えでいうと、いくつかのテクニックがあります。例えば、スマートフォンをクリスマスプレゼントであげちゃう親も多いんですが、辞めて欲しいんです。そういうことやっている国はあんまりないんですよね。スマートフォンを貸与するんだよと、貸す時にきちんと言わないと、途中からのルール変更はなかなか難しい。

使うときのルール作りを親が一方的にではなく、子供と一緒に決めるといいと思います。スマートフォンの扱いは、親が貸しているので最終的には親が見る。プライバシーとは全く別の問題で、これだけ危険な世界に住んでいるんですから、親は子供を守る義務があるということで。

親から貸与しているという意識、スマートフォンを確認する権限について指摘しました。さらに、ルールを作ると友達関係に影響が出てくる可能性があることについては…。

教育評論家 尾木直樹氏:
よく言われるのは、自室には持ち込まないということ。充電するのはリビングに限るとか。あるいは夜の10時以降は使わないようにしようとか。そうすると友達関係が上手くいかなくなるんですよ。うちは12時までいいのになど。そういうときは、親を悪者にして頑固で融通が利かないとか言って、親を壁にするということが大事なんです。壁にして子供を守るということですね。

“親を壁にする”ことで、SNSのトラブルからの回避へ繋がることを強調しました。

(めざまし8 11月26日放送)