日本国内で初めて確認されたオミクロン株の感染者は30代の男性。

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政府関係者によると男性はアフリカ南部のナミビアに滞在歴があり、別の国を経由して11月28日に成田空港に到着。

空港検疫所の検査で陽性となり、検体を遺伝子解析した結果オミクロン株と確認された。

男性は陽性が確認された後、検疫所が指定する隔離施設で待機。

男性の国籍について政府は明かさないとしている。

松野官房長官:
日本への入国前に検疫で新型コロナ陽性であることを把握し、速やかに隔離したものであり、わが国の水際措置が有効に機能していたものと考えています

オミクロン株の感染者は17の国と地域に拡大

瞬く間に世界へと広がったオミクロン株の感染者は日本を含め17の国と地域(日本・カナダ・香港・オーストリア・スウェーデン・デンマーク・ドイツ・オーストリア・イスラエル・イタリア・ボツワナ・オランダ・イギリス・フランス・スペイン・ベルギー・南アフリカ)に拡大。

イギリスでは海外への渡航歴がない人も含まれており、すでに市中感染が起きている可能性が指摘されている。

さらにチェコとポルトガルではオミクロン株への感染が疑われる症例が確認されている。

医療体制が逼迫した真夏の第5波を経験した医療現場はオミクロン株への危機感を募らせていた。

ふじみの救急病院・鹿野晃院長:
オミクロン株というかなり変異の強いものが既に疑い例が当院にも来ています

11月29日にミーティングでオミクロン株の疑い例に触れた埼玉県三芳町の救急病院。

ふじみの救急病院・鹿野晃院長:
南アフリカら帰国して熱が出たということで保健所の方がこれはもしかするとオミクロン株の可能性があると

11月20日に南アフリカからの帰国者が発熱。保健所がオミクロン株の可能性があるとして、ふじみの救急病院でPCR検査を行った。

結果は陰性だったものの、院長は迫るオミクロン株の脅威を感じたという。

ふじみの救急病院・鹿野晃院長:
最近は、やはり少し警戒感も緩くなっていたところでしたのでそこに雷が落ちたような感じで緊張感が走った。いつオミクロン株に出会っても不思議ではないというのが現場の状況ですね

南アフリカでオミクロン株の感染者が急増

オミクロン株が初めて確認された南アフリカ。現地の専門家が強調するのが感染力の強さ。

南アフリカ政府の感染対策を指導するサリム・アブドル・カリム博士:
現段階で感染力が強いことが明らかになっている

南アフリカの新規感染者数は11月中旬までは300人程度だったが、28日は2858人にまで急増。さらに週末には1万人に達する見込みがあるとのこと。

ファイザー社のアルバート・ブーラCEOは現在開発している新型コロナの飲み薬がオミクロン株にも効果があると説明。

またオミクロン株に対応するワクチンの開発にも着手し、100日以内に供給できるとの見通しを示した。

アメリカの製薬会社モデルナの最高経営責任者のバンセル氏は、コロナワクチンのオミクロン株に対する効果が従来の変異ウイルスより大きく低下するという見方を示した。

イギリスのフィナンシャル・タイムズに対し、オミクロン株に対するワクチンの効果についてデルタ株と同じ効果ということはないと指摘。

その上で有効性は大きく低下すると思う。それがどの程度かはデーターを待つ必要があり、現時点ではわからないとしている。

(「イット!」11月30日放送分より)