重い心臓病でアメリカでの心臓移植を目指す、長野県佐久市の男の子を支援しようと募金活動が始まった。目標は2億2700万円。両親が切実な状況と支援を訴えた。
この記事の画像(14枚)息子は心臓移植でしか助かる道がない
佐久市の小学4年生「ゆうちゃん」こと中沢維斗くん(9)。重い心臓病のため、長野県立こども病院に入院している。
母・中沢加代さん:
息子は心臓移植でしか助かる道がありません。「お家に帰ったらあれもしたい、これもしたい」と言ってくれています。早く家に帰らせてあげたいと願うばかりです
ゆうちゃんは生後すぐに大動脈弁狭窄症と診断され、人工弁を入れるなど手術を繰り返してきた。
50万人に1人の難病「拘束型心筋症」
治療しながらも元気に小学校に通うようになったが、2020年7月、心不全が悪化し長期の入院が必要に。
心臓の筋肉が徐々に固く、広がりにくくなる「拘束型心筋症」と診断された。50万人に1人の難病と言われている。
病気は進行が早く、心臓移植以外に生きる道はないと言われている。
主治医・県立こども病院 武井黄太医師:
今のままでは、手術や内服の治療では十分な改善が見込まれない。早期の治療(移植)が望まれる
ゆうちゃんは仮面ライダーやアニメ「鬼滅の刃」が大好きな男の子。しかし、入院生活では歩くこともできず、少しずつ症状が悪化しているという。
母・中沢加代さん:
代われるものなら代わりたい。皆さんの力をお借りして命をつなぎたいと思っています
日本では移植に5~6年 「息子が元気になったら…」
ゆうちゃんの命を救う心臓移植。日本でも2010年に子どもへの移植が認められるようになったが、まだ提供者が少なく、コロナ禍の今は移植に5~6年はかかると言われている。
一刻を争う状況のため、アメリカに渡って移植手術することを望んでいる。
維斗くんの両親:
あたたかいご支援お願いします
渡航や治療にかかる費用は最低でも2億2700万円。両親の友人などで作る「ゆうちゃんを救う会」は、3ヵ月で集めることを目標に募金を始めた。
県内外に募金箱を設置したり、振り込みやクラウドファンディングサイトでも受け付ける。金額が集まり次第、渡航して現地でドナーを待つという。
病気と闘う、ゆうちゃんと家族。
父・中沢智春さん:
息子が元気になったら、普通の生活が送れることを願っています。皆さんのご支援、ご協力なくして成し遂げられません
支援に関する情報は「ゆうちゃんを救う会」のSNSなどで公表している。
(長野放送)