秋も深まって、いよいよ新そばの時期。今回はおいしいだけじゃない「個性派そば」を紹介。個性的なそばを作るだけに、いずれの店のご主人もユニークなそば職人だった。

フレンチと融合した前菜とデザート そばは風味豊か

最初に向かったのは、宮城県仙台市泉区鶴ケ丘。

高橋咲良アナウンサー:
こちらのお店、見た目は洋食店のようですが「新そば」ののぼりが立っているんです!果たして本当におそばが食べられるのでしょうか?

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「Soba Dining蕎花」は店内も洋風な造りになっていて、私たちが知る“そば店”のイメージとは少し違った装い。どんなそばがいただけるのか、店主の和田さんに伺った。

高橋咲良アナウンサー:
こちらでは、どんな個性派そばが食べられるんですか?

Soba Dining蕎花 和田栄二店長:
手打ちそばをメインに、フレンチの要素を取り入れたコース料理を提供しております。普通のそば屋や洋食屋をやるよりも、組み合わせた方が幅広い年代に食べてもらえるということで始めました

フレンチとそば、意外な組み合わせの秘密はご主人の経歴にある。和田さんはなんと、元フレンチシェフ。長野県のホテルで働いていた頃、現地で食べたそばに感銘を受け、職人になることを決意した。そばとフレンチが融合したコース料理とは?

Soba Dining蕎花 和田栄二店長:
こちらフレンチの要素と、おそばのお料理を盛り込んだ前菜盛合せになります

高橋咲良アナウンサー:
とっても彩りが豊かですね~

Soba Dining蕎花 和田栄二店長:
いろんなものを少しずつ召し上がっていただきたいという想いで、彩りと季節を考えて作っています

高橋咲良アナウンサー:
ステキな前菜がそば店で出てくるとは。かなり意外ですね!

豆乳でなめらかに仕上げた「そば豆腐」や「揚げそばだんご」など、そばの魅力が詰まった料理のほか、フレンチならではの彩り豊かなメニューも並ぶ。そして…

Soba Dining蕎花 和田栄二店長:
メインのもりそばです。前菜はフレンチの技法を使っていますが、そばに関しては純粋なそばにしています

高橋咲良アナウンサー:
そば本来の味を味わってほしいと。いただきます。のどごしがとっても良いです。上品にそばの香りが抜けていきますね

Soba Dining蕎花 和田栄二店長:
そば殻を完全に取り除いて石うすで挽き、白くてしなやかなおそばに仕上げています。そばを打つ台を大理石にして、温度変化を与えないようにしています。よくお菓子を作るのに大理石は使われますが、それを応用してそば打ちにも使っています

デザートにもそばの魅力がたっぷり。そばの実の「かりんとう」や「クルトン」など、最後までそばのおいしさを堪能できる。

Soba Dining蕎花 和田栄二店長:
見た目や組み合わせで、お客さんにびっくりされる。手打ちそばのおいしさを知っていただきたい

メインのそばはシンプルに、フレンチが融合した料理で付加価値をつけるというスタイルが、この店独自の「個性派そば」を生み出していた。

「もりそばコース その1」は2000円(税込み)で限定20食。

異業種から職人へ 唐揚げも…自由な発想でメニュー開発

続いては、宮城県仙台市太白区泉崎にある「そば処登喜和」。1986年創業の地元の人たちに愛されるお店。

この店のご主人も驚きの職業からそば職人へと転身した。どんな職業か気になるところだが、まずはこの店のとっても個性的なそばをご紹介。

そば処登喜和 小川浩二店長:
お待たせいたしました。せりと牡蠣のアヒージョつけ蕎麦になります。旬のせりと牡蠣を使って、さらに新そばがおいしい時期なので、まさに期間限定メニューとなっています

和と洋が融合したそば、さっそくいただきます。

高橋咲良アナウンサー:
口に入れた瞬間から、ニンニクの香り自体も強いですが、それに負けないぐらいにそばの良い香りがしてきました

そば処登喜和 小川浩二店長:
香りとのどごしが、1年を通して一番最高な新そばの時期だからこそ、味わえる一品になっています。当店のおそばは毎日、手作りしていて、その時期に合わせてやっております

高橋咲良アナウンサー:
そもそもアヒージョとそばを組み合わせるっていう発想がすごいですよね

そば処登喜和 小川浩二店長:
常にオリジナリティーを追求してメニュー開発しています

このオリジナリティーこそが、店主の小川さんが前の職業で培った力。その職業というのが…なんと「ダンサー」。

ヒップホップダンサーだった小川さんは、結婚を機に奥さんの実家であるそば店の跡継ぎに。型にとらわれないダンサーならではのスタイルで、全く新しいそばのメニューを作っている。

肉をそば汁であっさりと味付けた、そば店ならではの唐揚げや…

そば茶とコーヒーを合わせた「そばコーヒー」など、そば店の常識にとらわれない個性的なメニューも開発している。

そば処登喜和 小川浩二店長:
お客さまに楽しんでもらうことを一番大切に考えているので、わくわくするようなお店にしたいと思っています。おいしいと言ってくれることが次のステップになり、チャレンジになるので、さらに新しいメニューを考えたり。終わりはないかなと

そばの可能性を期待させる「個性派そば」には、経験を生かしたアイデアと、さらなるそばの魅力を伝えたいという想いが込められていた。

(仙台放送)