生活情報ファイル。今回のテーマは「無人販売」。
今 コロナの影響もあってか、さまざまな形の無人販売が注目されている。
名店の味を無人販売で
梅島三環子 アナウンサー:
最初の無人販売はこちら。餃子直売所!餃子が買えるんです。行ってみましょう。ここですね。しかも24時間やっているんですね
まず伺ったのは、仙台市泉区南光台に2021年8月にオープンした「餃子の雪松」。
梅島三環子 アナウンサー:
誰もいません。本当に餃子しかないですね
購入方法は、いたってシンプル。手指の消毒をしたら、冷凍庫から餃子を取り出す。
餃子は1セット36個入り、この1種類のみを販売している。必要であれば、保冷バッグや特製のたれを取り、最後はお会計。
梅島三環子 アナウンサー:
これ、料金箱…。お賽銭箱みたいですね
支払いはレジではなく「料金箱」で。まるでお賽銭のようにお金を入れたら購入完了。
餃子は冷凍のまま蒸し焼きするだけと、調理も簡単。
梅島三環子 アナウンサー:
おー!きれいに焼けたんじゃないですか?
無人販売で購入した餃子、果たしてお味は?
梅島三環子 アナウンサー:
いただきます。ジューシーですね。パリパリっていうよりは、ちょっとモチモチとした感じで、野菜がぎっしり入っています。自宅でこの味が出せるっていうのは、すごく良いと思います
じつはこの餃子、知る人ぞ知る”名店”の味を再現したもの。芸能人もお忍びで訪れるという群馬県の「お食事処雪松」。この店の味を引き継いでいる。
無人販売の運営をしている高野内さんに話を聞くと…
餃子の雪松 高野内謙伍さん:
極力簡単に買えるようにしようというのがあって、それを追求する中で「無人」というアイデアに行きついた。店員さんとも接しないで、密にならず助かっていますよ、ということでよくお声をいただいています
宮城県内には現在9店舗を展開していて、名店の味を気軽に購入することができる。
餃子の雪松 高野内謙伍さん:
80年以上継承している秘伝の餃子を、手軽に楽しんでいただきたいなと思います
駅弁屋さんに「カプセルトイ」!?
続いて向かったのは、JR仙台駅。ここに、驚きのアイデアを使った無人販売がある。
梅島三環子 アナウンサー:
ありましたね、無人販売。何これ?お弁当屋さんに(?)って、不思議な光景ですよね!?
駅弁屋さんに設置されている驚きの無人販売は…なんと「カプセルトイ」。
お弁当が並ぶその上に、ポツンと置かれている。さっそく回すと…
梅島三環子 アナウンサー:
出てきました「ほやたまご」。ケースも卵型です
中に入っていたのは、女川名物「ほやたまご」。ホヤでたまごを包んで甘辛いだしで煮詰めた、女川の郷土料理。そんな食べ物が、なぜカプセルトイで買えるのか?
この不思議な無人販売を始めた、「マルキチ阿部商店」の木村さんに聞くと…
マルキチ阿部商店 木村渉さん:
ホヤは好き嫌いが激しい食べ物なので、ほやたまごはユニークな商品なんですけど、さらに販売方法もユニークにしたら、広がってくれるのではと期待して考えました。もともとは40代~50代あたりが中心に買っていた。ガチャガチャにしたことによって30代、20代のお客さまが増えたかなと感じています
常温保存が可能で持ち運びもしやすいので、お土産としても喜ばれているそう。
夜間は顔認証で入店するスーパー
意外な場所でも無人販売が…。仙台市青葉区小松島にある「ウィンマート」は、24時間営業のスーパー。日中は店員さんがいるが、夜になると無人販売へと変化する。
梅島三環子 アナウンサー:
午後7時を過ぎると営業形態が変わります。ここで顔認証をしてから入店するようになります
日中に登録を済ませた会員だけが、顔認証システムによって入店できる。午後7時から午前8時までが無人営業になり、会計はキャッシュレス決済のみ。
利用客:
1週間に2回くらいは来ます。コンビニと違って安いので便利です
利用客:
ソーシャルディスタンスが保てて、安心して買い物ができる。7時以降になると半額のものがあります。高いカルビは安く買えるので、おいしいです
スーパーならではのお得感と、密にならない安心感が評価されていた。
無人営業を始めてからは、夜間に働く人など新たな客層を呼び込むことに成功し、売り上げが2割ほどアップ。
新たなライフスタイルを模索する今の時代。これからもクールでホットな無人販売に注目。
(仙台放送)