コロナ禍で海外移住をあきらめ、広島県江田島市で「eスポーツ」のプロチーム運営を始めた一人の男性に注目。そこにかける男性の熱い思いとは。

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移住後にクルーザー購入…行動力ある"変革者”

バッグとコンビニ弁当を手に、桟橋を歩く1人の男性。

(Q. この船ですか?)
ETAJIMAALBA・田原知明CEO:

そうですね

(Q. デカいですね)
ETAJIMA ALBA・田原知明CEO:

最近ではお弁当買ってきて、ここでお弁当を食べて、午後割とゆったり船で仕事したり、飽きて来たら釣りしたりとか、そんな感じでやっています

田原知明さん(39)。2021年春に広島・江田島市に移住し、新たな風を吹かせようとしているいわば変革者。
関西で名門・灘中への受験を専門にした家庭教師の会社を経営しながら、為替取引をする「投資家」としても活動してきた田原さん。

ETAJIMA ALBA・田原知明CEO:
これが5分くらい前に取引して売ったやつですけど、いまちょっと下がったので、これで決済して1万円の利益。投資家と言ってもピンキリで、年間一億くらい稼ぐトレーダーはゴロゴロいるので、自分はその程度という感じです

真っ赤な内装の車を乗りこなす田原さんが、江田島移住を決めたのはコロナ禍に入ってから。元々は、海外でゆったりとした生活を送りたいと考えていたが、感染拡大の影響で断念し、知人のいる江田島に移ってきたという。

早くもクルーザーを購入し、土地の購入も検討している行動派。江田島に来て、まず本格的に手掛けているのは、eスポーツプロチームの運営。

「eスポーツ」で街の活性化を狙う

「eスポーツ」とは、パソコンなどを使ったオンラインゲームで対戦することで、田原さんは「フォートナイト」というゲームのプロチーム「エタジマ・アルバ・イースポーツ」を設立。

全国各地に住む15人ほどの所属選手を抱え、1人は2021年夏にアジアチャンピオンに輝くなど活躍し、チームは東証一部上場会社とスポンサー契約も結んでいる。

ETAJIMA ALBA・田原知明CEO:
やっと、いいチームを作るための土台が整ったなという感じですね。
eスポーツはまだまだ社会にとって認められていなくて、「eスポーツって何?」「プロゲーマーって何なの?」とか。説得力のある答えを言える人っていないと思う。
存在価値あるよねという話に持っていきたい。それに関係することを、江田島でできないかなと考えている

さらに未成年者が多く活躍する「eスポーツ」業界において、選手のセカンドキャリアが大きな課題となっていることから、江田島市内に移転してきたIT関連企業などと手を組み、成功例を作っていきたいと意気込んでいる。

また、江田島市を活性化させるため、広島県内の企業とも力を合わせようと動き出す田原さん。

ETAJIMA ALBA・田原知明CEO:
江田島も他の地方都市と同じく、財政面とかで傾いている。いい環境をもらっている分、個人的には恩返しをしたいなと思っていて、江田島の税収が黒字になるようなものにかめるかなと。できるかもしれないということはいろいろ考えられるので、本当に世の中の役に立つチーム作りをしっかりしていきたい

「eスポーツ」を通した社会・地域貢献の実現。少子高齢化が進む島の”救世主”となるのか。期待が寄せられている。

(テレビ新広島)

テレビ新広島
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