パンの廃棄がほぼゼロという、愛媛県松山市内の人気パン店。ユニークな食品ロス削減の取り組みを取材した。
パンを冷凍 賞味期限1カ月延長でネット販売
松山市祝谷のパン店「自然をほおばる sola」が作る、地球に優しいおいしい一品。

自然をほおばるsola・ユニット菜摘子さん:
こちらが「まるでガトーショコラ」です
しっとりとした食感と、とろける濃厚なチョコレートの味わいが人気の、その名も「まるでガトーショコラ」(260円)。

実はこのスイーツ、売れ残ったパンで作られている。

午後6時半。閉店後の店内には、売れ残ったパンがちらほら見られた。

通常、ほとんどが廃棄処分となるが、これらのパンをスタッフが運んだ先は…。
自然をほおばるsola・ユニット菜摘子さん:
ここは冷凍庫です。常にマイナス20℃をキープできるようになっています。瞬間冷凍させて、パンの賞味期限を1カ月くらいに延ばすことができます。

――味はどうなる?
自然をほおばるsola・ユニット菜摘子さん:
味も、その日のままをキープできます

店では、これらの冷凍パン10種類以上を詰め合わせにした「ロスパンセット」をオンライン限定で販売していて、コロナ禍の巣ごもり需要にもマッチし大人気だという(送料込み3800円)。

“ロスパン”がスイーツや総菜に変身
そして、このロスパンから生まれたのが「まるでガトーショコラ」だ。急速冷凍したパンを細かく砕き、チョコレートなどを混ぜて焼き上げる。

自然をほおばるsola・ユニット菜摘子さん:
名前の通り、本当にガトーショコラそのものですね。しっとりしています
ほかにも余った食パンで作る「まるでラザニア」や「まるでチーズオムレツ」などの「まるでシリーズ」を展開している。

「持続可能」を意味する「サステナブル」とブレッドを組み合わせた「サステナブレッド」と名付け、5年前から食品ロスの削減に取り組んでいる。今、この店で廃棄されるパンはほぼゼロだ。

自然をほおばるsola・ユニット菜摘子さん:
食品ロスをなくしたいというのがあって。働き手としても、おいしいパンを罪悪感なくお届けしたかったので、そこは諦めずにコツコツやって頑張りました

自然をほおばるsola・ユニット菜摘子さん:
原材料にこだわって頑張って作っているのを、おいしく食べてもらいたいなっていうのが一番です
(テレビ愛媛)