「SDGs」=持続可能な開発目標への取り組みは日に日に広がりをみせているが、3年前から熱心にSDGsの活動に取り組んでいる若者がいる。福井農林高校の生徒たちの思いを取材した。

SDGsが普及する前から活動を始めた福井農林高校

大麦を使ったストロー作りに取り組む高校生。福井農林高校SDGs推進チームのメンバーだ。

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福井農林高校SDGs推進チーム・保田泰希さん:
(SDGsの1つに)海の豊かさを守ろうというのがあるが、海のマイクロプラスチック削減に貢献している

毎年、海に流れ出るゴミは800万トン以上。中でもプラスチック製のストローを減らそうという動きは世界的に活発になっている。保田さんをはじめとするSDGs推進チームのメンバーは、大麦ストロー作りを通して、環境保全に繋げる活動に取り組んでいる。

福井農林高校SDGs推進チーム・保田泰希さん:
SDGs推進チームは部活動ではなくて、テニス部に所属しながら地域貢献もしたいという思いから活動を始めた

福井農林高校は2018年、福井県内では先駆けてSDGs活動を始め、2019年7月には学校全体でSDGs宣言を発表した。

福井農林高校・津野佑規先生:
当時の生徒が東大の先生と授業をする機会があり、そのころは福井県でも普及していなかったが、環境問題を解決するには社会や経済も関わっていることに(当時の)生徒は非常に驚いていた。(SDGsの活動は)将来必要なことだと感じて、生徒たちがやりたいとはじめたのがきっかけ

普段の授業で環境について考えることが多いこともあり、部活動と兼務しながらSDGsに取り組むメンバーは9人まで増えた。

福井農林高校SDGs推進チーム・奥林賢治さん:
言葉自体も難しくて、大人の世界だなというのが第一印象。でも、学校で学んでいることがSDGsに関連しているのが農林高校の良さ

目標は「全世界のみんなが幸せになる」こと

農林高校ならではの取り組みもある。トラクターを動かし、畑を耕す女子メンバー。

福井農林高校SDGs推進チーム・五島春季さん:
ひまわりをすきこんで、畑の水はけをよくしていた。ひまわりを植えたのは訪れた人を笑顔にしたいと思ったからですが、緑肥(肥料)にもなると知ったので、土に活用したいと

もともとは景観美化を目的に植えたひまわりをその後、肥料として活用できないかと考え、水はけに変化があるかを調べていくとのこと。

福井農林高校SDGs推進チーム・五島春季さん:
今回が初めての作業だったので完全によくなるとは言えないが、今後も後輩たちが続けてくれれば

学校生活の中でSDGsに繋がることはないかと活動に取り組む、福井農林SDGs推進チームの生徒たち。普段の生活でもSDGsを実感することで、より理解も深まっているようだ。

福井農林高校SDGs推進チーム・保田泰希さん:
最初、SDGsはとっつきづらいと思いますが、(SDGsは)一部の人だけではなく、全世界のみんなが幸せになる目標だと思っている

”幸福度日本一”を謳う福井県。みんなの幸せを目指して、未来を担う高校生が動き出している。

【編集後記】
「自分だけじゃなく、すべての人が幸せになれるように」

近年、福井でも認知が広がるSDGs。私自身もこれまで、意義や取り組みの一部をおぼろげに理解していましたが、自身の生活や仕事内容からは縁遠いものと勝手に感じてしまっていました。

しかし、弊社が福井初のSDGメディア・コンパクトとして事業に取り組むことも契機となり、理解を深めたいと考えていた中で興味を持ったのが、福井農林高校SDGs推進チームの取り組みでした。

高校生がSDGsに取り組んでいる。社会人歴10年以上の私が何も行動できていない。

何とも言えない焦りと無力感を感じ、取材すると、農林高校ならではの取り組み(CO2の見える化や、緑肥を使った環境改善)以外にも、大麦を使ったストローを作ったり、トイレで使用する水の量を減らすなど、普段の生活で環境への配慮や慈善的な思いでとった行動もSDGsにつながることを感じました。

 

「SDGsに向けて、新しいことに取り組むんだ!」という大それた思いでなくても、「日常で環境や未来を考えた行動がSDGs」という認識を持つことで、持続的に前向きな行動を取れると考えられるようになりました。

冒頭の言葉は、取材した高校生が自分なりのSDGsの理解を表現してくれた言葉です。幸福度日本一を謳う福井県。県民として、日々小さなことから取り組んでいければと考えています。

(福井テレビ アナウンサー 吉田圭吾)