名古屋駅周辺の一時退避場所は24カ所

巨大地震が発生し帰宅困難になった場合、名古屋市では退避場所を市のホームページで確認することができる。

帰宅困難者支援サイトの「退避場所マップ」をクリックすると、地図が表示される。

名古屋駅周辺には、建物の安全性が確認されるまでの約6時間をめどに一時的に退避するスペースがあり、駅のコンコースや公園など24カ所で約5.5万人が退避可能だ。それぞれ場所をクリックすると、住所やどんなスペースになっているかが確認できる。

また、ピンで示されているのが、発災から24時間を限度として帰宅困難者を受け入れる建物などの施設だ。名古屋駅周辺に44カ所あって、約2.5万人が退避可。こちらもクリックすると住所や混雑具合などの開設状況が確認できる。

これらの施設には市から備蓄品が配られていて、飲料水・簡易トイレ・ビスケット・体を温めるアルミシート・マスクが保管されている。

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他にも、各施設で独自の備蓄をしているところもあり、例えば名古屋ルーセントタワーではフロアに座ることを考え、空気で膨らむエアークッションを200人分用意。さらに、情報提供できるように大画面テレビが倉庫に備蓄されている。

また名古屋駅西口にある名鉄ニューグランドホテルでは、宴会場やレストランなどを開放すれば650人受け入れ可能で、レストランの食材の在庫は避難者にすべて提供することにしている。

早急の課題は、雨や雪が降った場合への備え

10月7日の東京のように夜間に発災した場合、閉館後のビル内への退避はできるのか。

市に聞いたところ「各施設には、基準として震度6弱以上で速やかに退避場所を開設してほしいと要請している。それより下の震度の場合は、各施設の判断に委ねる」との回答だった。

また、前述の2施設に取材したところ、午前0時に閉館するルーセントタワーは「震度などの数字ではなく状況で判断して、帰宅困難者が出ている場合は防災センターの警備スタッフなどの助けを借りて、なるべく早く開設したい」としている。

名鉄ニューグランドホテルでも「帰宅困難者が出ていると判断した場合は、震度6弱より下でも受け入れる」とのことだった。

市は平日の午後2時に発災した想定で、最大で約4.2万人の帰宅困難者が出ると試算。雨や雪が降った場合への備えはまだ完全ではないとし、協力施設を増やしたいとしている。

(東海テレビ)

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