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8年越しでのれん分けを許され、2年間修業を積み開店

名古屋市中区の名店「焼肉 眞佐可」が初めてのれん分けを許した店が、2021年2月に名古屋駅にオープンした。

コロナ禍でのオープン…。厳しい船出だったが、本店から受け継いだ昔ながらの味を守りつつ、開発したユニークな冷麺などのオリジナルメニューが人気となっている。

名古屋駅から北に徒歩10分の所にある「焼肉 真佐可(まさか)名駅店」。

名古屋に訪れた数々の著名人をうならせた、昭和48年創業の伝説の店「焼肉 眞佐可」が、初めてのれん分けでオープンさせた店だ。

筋が少なく最もやわらかい肉といわれるヒレや上ロースは、霜降りでジューシー。本店から受け継いだ秘伝のタレでいただくお肉は、とろけるような食感だ。

男性客A:
やわらかくて、すごくおいしかったです

男性客B:
タレもとってもおいしい。クセになる、ご飯が進む味です

「眞佐可」のファンである名駅店のオーナーは、のれん分けを懇願し続け、8年越しで許可が出た。そして、その店の調理を任されたのが名駅店の店主・井上民也さんだ。

井上民也さん:
めちゃくちゃおいしいですよね。これだったら味を継ぎたいと思って

井上さんは「眞佐可」本店で2年間修業を積み、2021年2月にのれん分けの店をオープンさせた。

レシピを知るのは3人だけ 修行中に覚えた秘伝のタレの作り方

本店の味を継ぐ中で、命とも言えるのが焼肉のタレ。そのレシピは企業秘密だ。

井上民也さん:
レシピはありますね、この中に…。誰にも言えない僕だけの秘密のノートです

本店修業時代に見て覚えたという秘伝のタレ。そのレシピを知っているのは、本店のオーナーや井上さんなど3人だけだ。

タレは、醤油ベースながらさっぱりとしてフルーティー。そこへゴマで香ばしさを加えている。

焼く直前に自家製味噌と秘伝のタレで“もみ込み” 本店から受け継いだ味

お肉は本店と同じ店から仕入れたA4ランクの国産牛を使っている。食べやすさとやわらかさを出すために余分な脂や筋を丁寧に切り離し、美しい赤身のヒレ肉に。一般的にはタレなどで味付けをするが、下準備ではやらないのが「眞佐可」流だ。

午後5時にオープン。客自らが注文を紙に書くのも、本店と同じスタイル。

注文が入ると、井上さんはヒレ肉をカットし始めた。

井上民也さん:
(事前に切っておくと)おいしさが逃げたり、酸化して黒くなったりするので。直前で切るようにしています

約3ミリにカットした肉に、自家製の味噌や秘伝のタレなどを加えていく。そして、味を左右するのが“もみ込み”。肉の中までしっかり味をしみ込ませる。

井上民也さん:
もみすぎてもダメだし、手の温度があるのであんまりやるとお肉の脂が溶けちゃう。難しいですね

もみ込むこと約30秒。時間はかかるが、これが多くの人をうならせてきた「眞佐可」の味。本店の味を再現した一番人気の「ヒレ」(1980円)。門外不出のタレの味が中までしっかりしみ込んでいる。

ミディアムレアに焼いたヒレ肉を、秘伝のタレにくぐらせ口の中へ。肉とフルーティーなタレが絶妙にマッチし、極上の味を生み出す。

女性客A:
ちょっとフルーティーな感じで、あまり脂っこくなくてすごく食べやすかった

男性客C:
本店と一緒ですね。味は遜色ない

本店から受け継いだ味の評判は上々だ。

コロナ禍のオープンで厳しい船出も…オリジナルメニューに挑戦

コロナ禍の中でのオープンは、やはり影響もあった。

井上民也さん:
通常でしたら、もうちょっと(客が)来てもいいかなと…。コロナ禍なのでなかなかですけど、それでも少しずつ伸びているような気がします

もっとお客さんに楽しんでもらいたい。井上さんは、本店へのリスペクトを守りつつ、修業した経験を活かし「ハラミ」(1580円)や「上ねぎ塩タン(ねぎ後のせ)」(1980円)など、名駅店のオリジナルメニューも開発。昔ながらの味は守りつつ、新たな味に挑戦している。

7月から始めたユニークな新メニューが「そうめんの韓国冷麺風」(980円)。モチモチの食感が特徴で、徳島県産の「手延べ半田そうめん」を使用。さっぱりとした白ダシベースのタレをかけ、キュウリにキムチ、ゆでたまご、ピリ辛の肉味噌をのせた。

つるっとした喉越しの良さとさっぱりとした味付け。そして、冷麺よりモチモチした麺の組み合わせは、他にはない新しい焼肉のシメになると女性客を中心に人気になっている。

女性客B:
珍しいですよね。夏っぽいです

井上民也さん:
この味を残しつつ、時代も新しくなってきているので、新しいものは取り入れることで頑張ろうかなと思っています

(東海テレビ)