長引くコロナ禍の中、地域の人たちを笑顔にしたい。
夏休みを利用して、大人たちに感謝を伝えようとがんばった松山市内の小学生たちの姿を追った。

「どうせなら人を笑顔に」

夏休み最終日の8月31日。
松山市のスーパーで、子どもたちが買い物客に配っていたのは…

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女子小学生:
こんにちは、味生第二小学校です。いつもコロナの感染予防をありがとうございます。ポスターとステッカーがあるので、もらっていただけたらうれしいです

手作りのメッセージカードとステッカー。
これは、コロナ禍で地域のために働く大人に感謝し、さらに感染対策を呼びかけようと小学生たちが自らアイデアを出した取り組みだ。

夏休み中の小学校に、子どもたちがやってきた。
松山市の味生第二小学校では、2020年10月に児童の有志が集まって、地域の清掃活動をしたり、医療従事者に感謝を伝えたりといった活動をスタートした。
グループ名は「味生II サンクス絆」。

グループ代表 小6・河崎遥さん:
コロナ禍でも笑顔で働いてくださっている地域の人とか、前向きに活動をする大人たちに感謝の気持ちを伝えようと思ったから。どうせやるなら、人を笑顔にすることをやろうっていうので

「活動することで自分も興味を持てる」

2021年度、松山市から補助金を受けるなど、本格的な事業として活動を始めたメンバーたち。
この日は、新型コロナの感染者やその家族への差別をなくそうと呼びかけるステッカーのデザインを考えた。

小学生たち:
全年齢対象にするんやったら、かわいいキャラクターを通して伝える?今、思いついたんが、花言葉ってあるやんか

小学生たち:
アサガオやったら「はかない」。「協力」みたいな感じの花言葉の花を、顔とかをつけてキャラクターみたいな感じでやって。バーベナ、「協力」って意味もあったよね?「団結」「協力」って意味もあるけん、バーベナは入れよ

「花言葉」に思いを託して。
完成したステッカーには、「協力」のバーベナに、「いつも元気」なポーチュラカ、「固い絆」のアサガオと、子どもたちが知恵を絞って生まれた花のキャラクターが描かれている。

男子小学生:
(活動するのは)自分自身も興味を持てるし、自分の塾の先生とか期待を持ってくれてる人もいるから

女子小学生:
いろんな人のためにこうやって活動するのが、とても真心がある活動だなって思います

「旅行を控えて…」思いを込めたポスター作りも

一方、こちらのグループは感染対策を呼びかけるポスター作りの真っ最中。

小学生たち:
イヌみたい、ここが耳で鼻のつんとした。上向いてるってこと?

どうやら、愛媛県の形をイヌに見立てて、オリジナルキャラクターを生み出すよう。

名護谷希慧キャスター:
どうして始めようと思ったの?

女子小学生:
楽しそうだったから。6年生になってから、私は器楽部に入ってるんですけど、器楽の練習がなくなって、コロナで。ちょうどいいのがあったので、やってみたいなと思った

女子小学生:
コロナで子どもたちができることとかなくなってるけど、旅行とかたくさん行っている人がいるので、控えてほしいみたいなことを(伝えたい)

「『』がいをしっかり感染予防」
「マスクの下もいつも『』がおで」

「あいうえお作文」に思いを込めた手作りポスターは、農協や市役所の支所など、味生地区を中心に50カ所以上の施設に配られ、小学生たちの声を届ける。

「感謝の気持ちを伝えられて良かった」

ステッカーを配る男子小学生:
いつも感染症対策ありがとうございます。ステッカーがあるんで、よかったら、どこかに貼ってください

女子小学生:
緊張します。配ってみて、たくさんの方々に感謝の気持ちを伝えられてよかったなって思います

女子小学生:
こういう感謝の気持ちを込めて渡すことで、コロナがちょっとでも収まったらいいなと思います

フジ北斎院店・山内清次店長:
僕らの幼少期を思い出すと、果たしてこういったことが考えて行動できたのかなって思うと、ものすごく今の子は考えて行動してるなって感じます。地元に根差したスーパーを目指しておりますんで、ものすごく感激しております

グループ代表 小6・河崎遥さん:
みんながこんなに協力的に「きょう来てくれる?」って聞いたら、「もちろん!」って言ってくれる仲間が増えたので、みんなで協力して、地域の人を笑顔にしていきたいなって思っています

地域を思う子どもたちの感謝活動は、コロナ禍を生きる大人たちに優しい気持ちを届ける。

(テレビ愛媛)

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