自民党総裁選への出馬を表明している岸田文雄前政調会長は、“長老政治の打破”を崩さない姿勢だ。自身が打ち出した「党役員の任期制」に対する党内からの疑問や反発について、8月29日、「私は理解できない」と反論した。

岸田氏は26日の出馬会見で、「自民党のガバナンス改革」として「党役員は1期1年・連続3回まで」と任期を決めることを掲げ、「若手・中堅人材の登用」の必要性を訴えた。
しかし、党内からは“幹事長職を5年以上にわたり務める二階氏らを念頭にした現行制度への挑戦だ”として、反発の声も挙がっている。

このことについて、岸田氏は、29日午前、記者団に次のように述べた。

岸田前政調会長:
「党の執行部の権限が、ものすごく強くなったということは間違いない」
「権力のチェックアンドバランスを考えるならば、(党役員の任期に)制限をつけることだ。
疑問を呈するというのは、私は理解ができない」

さらに岸田氏は、党則で総裁任期が3年と決まっていることを引き合いに、「役員の任期も限定していいのではないか」と指摘。「自民党が新陳代謝ができる政党であるために、また、権力の集中や惰性を防ぐという観点からもしっかりやりきらないといけない」として、総裁選に向けて、党改革断行の“旗印”を降ろさない姿勢を強調した。

FNN
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