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1日に1000本近く売れる日も 世代を問わず人気

愛知県一宮市に、1本30円の価格と昔懐かしい味で人気の団子店がある。

程よく焼き色が付いた団子を甘辛な餡にたっぷりと漬けたみたらし団子は、世代を問わずたくさんの人たちに愛されている。

青と黄色のキッチンカーが際立つ「五王製菓 五王木曽川店」は、愛知県一宮市木曽川町の住宅地にある。団子メーカーのフランチャイズ店として、2021年3月にオープンした。

営むのは、生まれも育ちも木曽川町の川合明美さん(64)。

団子は注文が入ってから焼き始める。約3分焼いて表面を程よく焦がし、醤油味の甘辛な餡にくぐらせたら出来上がり。モチモチの団子に香ばしい醤油の餡が絡む。

女性客A:
ふわんふわんでおいしい

女性客B:
買ったのは10本。1本食べて、おいしいなって2本食べて、残しておいてもって(全部)食べちゃう

世代を問わず人気のみたらし団子。一般的には100円程だが、この団子は1本30円。安い価格もあって、多くの客が10本、20本とまとめて買っていく。

五王製菓の社長は「小さな子供が小銭を持って来てくれる。目の前の人を大事にすることが一番」と、価格の理由を話す。

お小遣い片手にやってくる、子供の憩いの場にもなっている。

子供A:
タレの具合がちょうど良くて、もちもちでおいしいです

子供B:
みたらし団子、ちょっと苦手だったけど、ここので食べられるようになりました

地元の小さい子供からご年配まで、1日に1000本近く売れる日もある。

「誰もが気軽に食べられるみたらし団子でありたい」。地域の人たちに愛されるために、30円という価格を先に設定し、その中でやれる限りのこだわりを詰めた。

もちもち食感の秘密は…?

団子は、愛知県江南市にある「五王製菓」の工場で作られている。

厳選した米粉を炊きあげ、窯でついた餅を機械にセットすると、団子が串に刺さった状態で飛び出してくる。

蒸し器に入れて二度蒸しすることで、生の団子の食感が長持ちするという。

団子のモチモチ感を損なわないよう冷凍はせず、毎朝その日使う分だけを作っている。

「地域の人がふれあえる場所を」教員退職後に未経験ながら店を開業

川合さんがこの店を始めたのには、ある思いがあった。

川合明美さん:
退職するんだったら、家で閉じこもっているより外に出てそういう場所を作っていけば、皆が寄ってくれるじゃないですか

川合さんは小・中学校の教員として30年間勤め、2021年3月に退職した。

60年以上生活してきた地元に「地域の人がふれあえる場所を提供したい」という思いと、団子を作る五王製菓の「誰もが気軽に食べられるみたらし団子を提供したい」という考えが一致。川合さんに飲食店の経験はなかったが、この店を始めた。

妻のその思いに賛同した夫も、店先で交通整理などをしてサポートしている。

夫の國夫さん:
嫁さんの理想というのが、金儲けよりもたくさんの人に会って、話をしたいというところだったので…。儲かる儲からないは関係なく、バックアップするのが私の務め

人と人とのつながりは宝…静かな住宅地が年齢問わず多くの人で賑わう

オープンしてから店の人気は口コミで広がり、静かな住宅地が年齢を問わず多くの人でにぎわっている。

女性客C:
20本買って、お友達のところへ寄る。みたらし大好きですもんね

この常連客は、空き缶を使って手作りした風車を店にプレゼント。店は地域の人たちに愛されている。

川合明美さん:
宝だと思うんです、人とのつながりって。儲ける気がないので、私も楽しめて相手も喜んでもらえるってことだったら、ここが一番かな

一軒の店から今日もみんなの笑顔が生まれている。

みたらし団子の店「五王製菓 五王木曽川店」は、一宮市木曽川町の住宅地にある。

(東海テレビ)