「産後ドゥーラ」をご存じだろうか?出産後間もない母親たちを手助けするサービス。
コロナ下で人のつながりが希薄になる中、産後ドゥーラの女性は母親たちの頼れる存在でありたいと活動を続けている。

出産後の女性の生活を手助け

仙台市の中原えりかさん。この日、出産から間もなく半年を迎える市内の女性を訪ねた。

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産後ドゥーラ 中原えりかさん:
着替えさせていただいてもいいですか?

中原さんは「産後ドゥーラ」という訪問支援サービスを行っている。
ドゥーラとはギリシャ語で「女性を助ける人」。産後間もない母親をサポートするのが仕事。
自宅を訪問し、料理を作ったり、赤ちゃんの世話をしたり、出産後の女性の生活を軌道にのせる手助けを行う。

産後ドゥーラ 中原えりかさん:
作ったあとに、その家庭にいる家族がどうやって食べるかまで想像して作る

新型コロナは育児環境にも大きな変化を

母親たちを支援する「何でも屋さん」のような産後ドゥーラ。訪問中は母親の話し相手になることもある。

産後ドゥーラ 中原えりかさん:
コロナ下で出産したよね?

育児中の女性:
コロナ下の出産…本当に頑張ったなって、今、思い返すと泣けてくる

産後ドゥーラ 中原えりかさん:
やっぱり孤独だった?

育児中の女性:
孤独だし…痛いのに誰もそばにいてくれなくて。近くの飲み物、取りたいのに取れなくて

新型コロナは育児環境にも大きな変化をもたらしている。従来から減少傾向にあった宮城県内の出生数は2020年、統計開始以来最も少ない1万4480人となった。
さらに、2021年はコロナの影響が本格化するものとみられている。

初めての育児…。長引く新型コロナ…。気づけば不安ばかり。

育児中の女性:
とてもかわいいけど、ずっと泣かれたりすると気持ちが一杯いっぱいになって、一回休みたい。かわいく思えなくなってしまうのが怖くて

夫や家族の協力があっても、知らず知らずのうちに心に負担がたまっていたと話す女性。そんな時に知ったのが産後ドゥーラの存在。

育児中の女性:
産後ドゥーラは、人に頼ってもいいんだというのを気づかせてくれた存在

新型コロナの影響で人のつながりが希薄になっている今、産後ドゥーラの中原さんは子育てに頑張る母親たちに伝えたいことがあると言う。

産後ドゥーラ 中原えりかさん:
頑張っているねと言うようにしているというか。多分、自然と出ちゃうんですけど…お母さんたち十分、今のままでも頑張っているんだよということを承認してあげる。子育てのパートナーというか、一緒に子供を育てるチームみたいな形で頼れる存在でありたいと思う

否定せず、寄り添うこと…母親たちの孤立を防ぐ取り組みは続く。

(仙台放送)

仙台放送
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