FNNは、7月17・18日の両日、全国の有権者を対象に電話世論調査(固定電話+携帯電話・RDD方式)を実施し、1179人から回答を得た。

内閣支持率39%に下落  自民党内に危機感「厳しい」

菅内閣を「支持する」と答えた人は、6月の調査より4.4ポイント下落し39.0%。一方、「支持しない」と答えた人は、3.9ポイント増えて55.5%だった。
1月には52.9%だった支持率が、今回、ついに40%台を割り込んだ。

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この調査結果に、ある自民党議員は19日、「かなり厳しい結果だ」と語った。
自民党内では、「かなり追い込まれている感じがする」(中堅議員)、「悲しい数字だが、頑張る」(閣僚経験者)などの声が出ていて、危機感が広がっている。

「金融機関の働きかけ」要請  「妥当でない」74%

世論調査では、政府の新型コロナウイルス対策に対する厳しい評価が浮き彫りになった。

コロナ対策を「評価しない」と答えた人は63.8%。「評価する」と答えた人は30.4%だった。

また、政府のワクチン接種の進捗状況については、「順調に進んでいない」という人が70.5%にのぼり、「順調に進んでいる」と答えた人は26.5%にとどまった。

さらに、東京への緊急事態宣言発令などをめぐり、菅政権が大きな批判を受けた問題がある。

政府は、酒類の提供を続ける飲食店への対策として、金融機関に対して飲食店に働きかけるよう要請した。酒類の販売業者にも取引を停止するよう要請した。しかし、世論の反発により、結局、要請を撤回した。

この要請について、世論調査では、「妥当だったと思わない」人が74.2%にのぼった。「妥当だったと思う」人は22.9%だった。

「ワクチンパスポート」国内使用容認は80%

一方、今回の調査で注目すべきは、いわゆる「ワクチンパスポート」、ワクチンの接種証明だ。接種証明書は、海外渡航用に限定して、26日から自治体で申請の受付が始まる。この接種証明書の国内での利用について聞いた。

商業施設や飲食店、旅行など、国内で幅広く利用できるようにすべきだ 50.3%

国内での利用は限定的にすべきだ 30.4%

国内で利用できるようすべきでない 14.1%

国内での利用を求める人が5割、国内での限定的な利用を求める人が3割で、あわせて8割の人が、国内利用を求めるか、条件付きで容認していた。感染拡大が続き、自粛生活を長引く中、なんとか状況を打開したいという世論がうかがえる。

政府は、接種証明書の国内での利用について検討を始めているが、「接種の強制、あるいは接種の有無による不当な差別的取り扱いは適切ではない」(加藤官房長官)との立場で、慎重な姿勢だ。「ワクチンパスポート」を国内でどう利用するかが、今後、大きな議論になるのは必至の情勢だ。

頼みの綱は東京五輪?

今後、菅内閣の支持率が回復する道はあるのか。

自民党幹部は19日、「それは五輪だろう」と語った。菅首相からも、23日に開幕する東京五輪を成功させ、支持率を回復させたい思いが感じられる。

今回、東京五輪の開会式やほとんどの競技が無観客になったことについて、「妥当だ」との回答は39.4%。「中止すべきだ」は35.4%、「観客を制限して入れるべき」は24.4%と、意見が分かれている。

「東京五輪を楽しみにしているか」と聞いたところ、「楽しみにしている」が47.2%、「楽しみにしていない」が49.2%と、ほぼ半々だった。コロナ禍の東京五輪に対する複雑な世論が垣間見える。こうした中で、東京五輪で支持率回復へと流れを変えられるかは未知数だ。

(三嶋 唯久フジテレビ 報道局 政治部 編集委員 選挙・世論調査本部長)