東京で新規感染者が1000人超に

7月14日、東京で新たに確認された感染者は1149人。
1000人を超えるのは5月13日以来。第4波のピークだった1121人を上回った。

街の声:
えー、ちょっと怖いですね。

こうした中、自民党岸田派の議員秘書4人が新型コロナに感染していたことが分かった。
4人は、7月8日に岸田派が開いた政治資金パーティーに参加。

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一部からはパーティーでの感染を指摘する声が出ているものの、派閥関係者は4人は別の会場にいたとして因果関係は不明としている。

西村大臣を野党追及 辞任迫る

感染対策が定まらない政府への風当たりも強まっている。
政府は、酒類の提供を続ける飲食店に対する金融機関からの働き掛けや、酒類の販売業者に対する取引停止の要請を次々と撤回。

今日 国会では、渦中の西村大臣を憲法違反だとして野党が追及。辞任を迫った。

立憲民主党 今井雅人議員:
こんなものを出してしまった責任は重いですよ。
やっぱりこれは、大臣を辞任された方がいいと思いますが。

西村経済再生相:
私の責務は、この感染拡大を何とか抑えること。
そのために全力を挙げることで責任を果たしていきたい。

"事前説明”で食い違う首相と西村大臣の発言

当初 菅総理は、西村大臣の発言について「承知していない」としていた。

記者:(要請について)
これは法的根拠はあるんでしょうか。

管首相:
私は、どういう…西村大臣が発言されたことは承知しておりませんが。

しかし西村大臣は昨日、関係閣僚会議の場で説明があったことを明らかにした。

西村経済再生相:
事務方からも説明が行われ…通常行われることになっております。
その中で、この酒類の提供停止に関連して、金融機関や卸売業者の方々への働きかけについても触れられたところでありますが。

しかし、菅総理は今朝…

管首相:
先週の事務方の説明の中で言及されている、ということでありますけれども、要請の具体的な内容について議論したことはありません。

酒販売業者「信用失うのは一瞬」

慎重さを欠いた政府の対応に、店側は不信感を募らせている。
「イット!」が訪ねたのは、創業80年になる酒の販売業者。

酒の善波 善波栄治社長:
(要請の撤回は)正常な判断だと言うことと、ついあまり深く考えずにご発言なさったのかなと。
祖父の代から積み上げてきた信用というものも、やはり失うのは一瞬ですから。

撤回されていなければ、どうなっていたかわからない信用。
今後も、店と店のつながりを大切にしたいと話す。

酒の善波 善波栄治社長:
(飲食店とは)ある意味一蓮托生のような関係だと思いますので、信頼というものは裏切らずにやっていきたい。

違法疑いがあちらこちらに…「今回の行政指導には非常に問題」

加藤綾子キャスター:
こうした強引なやり方になってしまうのは政府の焦りの表れかなと思ってしまいますし、総理が知らなかったなど政府内での食い違いにも違和感があるんですけれども。
そもそも、今回の金融機関そして酒店への要請自体が法律違反ではという声も上がっているのですが?

住田裕子弁護士:
まず今回の要請を法律的にどう見るかというと、行政指導という意味での一環だろうと思うんです。
行政指導というのは法的根拠がなくてもいいし、法的な拘束力もないんですけど、事実上の拘束なんです。強制なんですよ。
だから、それに対して反対するとか従わないと、なかなか厳しいものだと思うんです。

住田裕子弁護士:
今回それを要請するときに、総理も含めて連携していたか、内閣一致していたかということで、それに反していたら行政指導としても不法です。
しかし今回の場合は、酒の卸売販売業者と飲食店に対して要請するという、販売に対してダメということになると、それは営業の自由(への制限)ということで、補償金とセットにしないと違法になってしまうんです。
そして、金融機関という強い立場からやったら、優越的地位の濫用です。これも違法です。
違法の疑いがあちらこちらに見えるので、私は今回の行政指導について非常に問題があると思います。

(「イット!」7月14日放送より)