愛媛県内の新型コロナウイルスの感染は落ち着いた状況が続く中、高齢者を中心に新型コロナワクチンの接種が進んでいる。
6月28日時点の愛媛県内のワクチン接種率は60.9%で、前の週より13.1ポイント高くなった。

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「接種した方がメリット大きい」…一方で不安の声も

一般への接種も進んでいる。
西条市では、大学生の世代への接種券を発送、鬼北町では2日から中学生の接種の受け付けもスタートしている。
ワクチン接種が進む中、自分自身の接種についてどう考えるのか。松山市内で若い世代に聞いた。

ーーワクチンは打ちたい?

受けたい・(20代):
しようかなとは思っている。若者の副作用が強いと言われてますけど、それはちょっと心配だったりはする。結局、コロナのリスクより、打った方のメリットの方が大きいっていうことを聞くので、打とうかなとは思ってる

ーーワクチンは打ちたい?

受けたい(20代):
(接種)します

わからない(20代):
未定です。何を疑問として考えてるかもわからないっていうか、ほんとによくわかっていない。情報が流れてこないのか、僕が情報を遮断しているのかわからないですけど、とにかくわからないだけ

ーーワクチンは打ちたい?

受けたいが…(20代)
ちょっと迷ってる。したいんですけど、周りで受けた子たちの話を聞くと、熱出たりとか怖いなと思って。案内が来たら受けると思うんですけど

若い世代、副反応への不安・疑問の声が目立った。

また、家族がワクチンを受ける17歳の女子高生からは、「自分は打ちたくない。副反応が怖いし、受験生なので、受験に支障が出たら困る。今はいいかなと思う」という意見も聞かれた。

「打ちたくない」、「迷っている」という人たちの中には、副反応についてよくわからない、様子を見たいという意見が取材の中でも聞かれた。

2回目接種後の副反応 発熱は38.4%

皆さんが不安に思っている「副反応」についてみていく。
2021年2月から行われた国内の先行接種で、ファイザー製ワクチンを接種した医療従事者ら約2万人を対象にした調査結果。
新型コロナワクチンの副反応で、1回目の接種で37度5分以上の熱が出た人は、全体の3.3%だった。
2回目に発熱した人は、38.4%。

また副反応としては、発熱以外にも、接種した部位の反応、倦怠感、頭痛などがある。
接種した部位の反応は、1回目と2回目とそれほど変わらないが、発熱や倦怠感、頭痛は1回目よりも2回目の方が極端に高いことがわかる。

さらに先行接種のデータからは、若い年代ほど発熱した人が多く、さらに男性より女性に発熱が多い傾向がある。

今回、この先行接種に愛媛県内で唯一参加した新居浜市の愛媛労災病院を取材し、実際に2回接種をした3人の医療スタッフに当時の体調の変化などを聞いた。

40代女性・看護師:
2回目の方が接種してから12時間後に発熱が出て、次の日には37度台くらいの倦怠感が少し残るくらいの症状が出た

ーー風邪の発熱と比べてどう?

40代女性・看護師:
急にすごく症状が出て、その後、スーッと症状がなくなっていくという感じ

30代男性・理学療法士:
1回目は注射した所の痛みはあったが、それ以外の症状はなく。2回目の時に頭痛と発熱38度くらいですかね、それが半日くらいありまして、次の日には、ほとんど影響はなかった状態。
今は体に何の影響もないですし、ワクチン受けられたっていうことでほっとしている

20代女性・事務職:
打った直後はそんなに症状は出てなかったが、自宅に帰ってから、少し腕の痛みを感じて、ちょっと身体のだるさも出てきて、横になったりはしていた。
次の日には痛みはとれていたので、1日だけ痛かった。
2回目は自宅に帰って、朝起きた時にちょっと熱を感じて、38度くらいあって、1回目よりも体のだるさを感じて、家でずっと安静にしている状態が続いた

ーーしんどかったですかね?

20代女性・事務職:
少ししんどかったですね

“副反応が続く期間”がポイント

院内の副反応の結果を解析した愛媛労災病院の塩出昌弘医師は、「副反応が続く期間」がポイントだという。

愛媛労災病院 呼吸器内科部長・塩出昌弘医師:
2回目の接種した場合に3割強、発熱が起こる。ただし、この発熱も2日目に起きて、3日目以降にはほとんど消失している。
症状自体は起こるが、1~2日すればほとんど消失。痛み止め飲めば、ほとんどの場合おさまる。薬がいらない人が大半

塩出医師によると、頭痛や発熱、倦怠感などは3日目に収まることがほとんどで、「強く心配しすぎることはない副反応」だという。
塩出医師の見解にもあったが、厚労省によると、ワクチンによる発熱は接種後1~2日以内に起こることが多く、必要な場合は解熱鎮痛剤を服用して様子を見てほしいとしている。

また、ワクチンによる発熱なのか、新型コロナの感染かを見分けるポイントは、「発熱以外に、咳やのどの痛み、味覚、嗅覚の消失などがあるかないか」が判断のポイントになる。

アナフィラキシー・心筋炎「発症頻度は低い」

一方、命に関わる重篤な副反応も心配。
ワクチンの成分に反応し、接種後に息切れなどが急激に起こる「アナフィラキシー」は、国内ではファイザー製のワクチンで6月13日までに約2,300万回で238件確認されている。

厚労省は「発症頻度は低く、現時点において、引き続きワクチンの接種体制に影響を与える重大な懸念は認められない」としている。

そして、6月に入ってアメリカなどでワクチンとの関連が指摘されたのが、心臓に炎症を起こす「心筋炎」。
この心筋炎などが、ワクチン接種後に若い男性に発症の傾向が多く見られたということだが、多くは軽症だという。
厚労省によると、日本ではファイザー製ワクチンを接種した人のうち、6月13日までに心筋炎や心膜炎を発症した事例は、若い世代も含め、全体で12件が報告されているが、日本循環器学会は「ワクチン接種後の発症頻度は極めてまれで、接種による重症化予防のメリットの方が圧倒的に大きい」という見解を示している。

接種が任意であることが大前提だが、感染拡大を抑えるうえでワクチンは効果的。
「なんとなく打ちたくない」ではなく、複数の信頼できる情報を日々確かめながら、1人ひとりワクチンとの向き合い方を考えていく必要がある。

(テレビ愛媛)