毎日約200人、年間約7万9000人(総務省消防庁令和2年版「救急救助の現況」により)が“心臓突然死”で命を落としている。

「帰りの電車の中で急病人が出て、私は何もできなくて。身近に起こることを全く考えていなかったので、人を緊急時に呼ぶことができるアプリを作りたいと思ったんです」

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救急の現場に遭遇した玄正慎さんは、ライターの仕事を辞め、2014年にCoaido株式会社を設立。緊急情報共有アプリ「Coaido(コエイド)119」を開発した。

急病人を見つけたらアプリから救急車を要請し、同時に「救助者」として事前に登録している、周囲の医療有資格者や救命講習受講者などにSOSと位置情報を発信。

「Coaido」から救急車を要請したユーザーは、動画やチャットで急病人の様子を「救助人」と共有する。

AED(自動体外式除細動器)設置者などに助けを求め、AEDを現場に届けてもらうこともできる。

心肺蘇生で救命率のアップを目指す

さらに玄正さんは、救命率を少しでもあげるために、空のペットボトルで心臓マッサージの訓練ができるキット「CPR(心肺蘇生)トレーニングボトル」も開発。“誰かを救える自分になる”ために企業研修などで活用されている。

救急車が到着する前に、その場に居合わせた一般市民が迅速に心肺蘇生をできれば、救命率は格段に上がるのだ。

玄正さんは「命が救えるかどうかは神様しか分からない。けれど、ベストが尽くせたかどうかが重要なんです。テクノロジーやデザインの力を活用して、もっともっと命が助かる社会を作っていきたいと思います」と語った。

Coaido株式会社http://www.coaido.com/
一般社団法人ファストエイドhttps://www.fastaid.co/

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