還暦局長のロマンスに負けた
この記事の画像(6枚)ニュースを見て「えーっ!ウソだろ?」と叫んだのは久しぶりだった。女優の菊池桃子さんが経産省の新原浩朗局長と結婚したという。たぶんこの人とは政治家のレクで何度か同席しているので顔は覚えているが、まあいわゆる官僚にありがちな、身なりにあまり気を使わない地味なオヤジである。なんと僕と同じ60歳すなわち還暦だ。正直、負けたと思った。
このニュースに「我等のアイドルが野蛮人(笑)の手に。まっ、みんなに夢と希望を与えるからいっか」とツイートしたのは自民党税調会長の甘利明さん。この人のツイートはいつもセンスいい。
(甘利明さんの公式ツイッターより)
新原さんは安倍首相が最も信頼する現役官僚の一人で、経産省では次の事務次官と目されている実力者だが60歳でなんと初婚。自ら「特段ルックスがいいわけでもない」と認めている。
政治家のレクの時に、政治家の答えが甘いと、聞きもしないのに補足してくる官僚がいたのだが、たぶんあれが新原さんだったと思う。あのルックスは記憶に残っている。うるさいなと思ったが、優秀な官僚は大体そうで、事実を正確に説明するためには政治家やメディアにも遠慮しない。こういう官僚が日本の政治を支えている。
年の離れた妻を持つ高齢男性の掟
さて還暦で女優さんと結婚した新原さん。これからの人生をどうデザインするのかすごく気になる。経産次官になるのか、官邸にまた戻るのか、大企業に天下りするのか、いずれにしても引く手あまただ。すっかり有名になったので「選挙に出ない?」と言ってくる人もいるだろう。
でもせっかく60歳で結婚したんだから、仕事は多少手抜きしても奥さんと一緒に過ごした方がいいと思う。だって40年近く働いたんだから。人生、他にやらねばならぬことは沢山ある。一度リセットした方がいいと思う。
高齢化と女性の社会進出により高齢の共稼ぎ夫婦というのが今後増えることになる。その場合、年上の方が社会的地位が上で、俺の方が偉いんだ!と思っていても実は若さに簡単に負けてしまうことがある。それは体力であり、あるいは柔軟性、協調性である。だから男女関係なく若い方をフルで働かせ、そうでない方は知見を生かしてサポート、フォローしつつ、しぶとく稼ぐ、というのが実は効率的ではないか。
だから新原さんもたとえば官職はもうスパッとやめちゃって、民間で働くなり、いっそユーチューバーにでもなって発信するというのはどうだろう。
ワイシャツは自分で洗いなさい
最後に1つ。
報道によると新原さんのワイシャツの袖口は黒く汚れていることがあるらしい。仕事一筋の結果だろう。でももし今も黒いままだとしたらまずい。
女性が高齢男性を嫌う最大のキーワードは「不潔」。これは僕の乏しい経験から明らかだ。だから新原さんはワイシャツの袖口を直ちに自分で洗いなさい。決して桃子さんに洗わせてはいかん。
結婚生活というのはこういう一見どうでもいいことがものすごく重要なのだ。でもそういうツボを押さえれば意外にうまくいくものでもある。新原さんの健闘を同い年の還暦同志として祈る。