自由気ままな子どもたちに、いつも親はハラハラドキドキ、時にもやもや。
「笑った!困った!」…でもウチの子はどうしてこんなことするんだろう。その行動の裏には、知られざる“子どものココロ”が隠されているはず。

今回、元気なココロちゃんとマナブくんきょうだいの育児に追われる小木(こぎ)さん一家に寄せられたのは、こんなエピソード。

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寝付かない子どもに「寝かしつけ」は必要? 答えは後半で!

「2歳4カ月、寝かしつけの準備が整ってもお布団の中でゴロゴロしたり、立ち上がったり、足をバタバタさせたり…なかなか寝てくれない!たまに眠そうにしても、またすぐに起きちゃう…これってなんで?」

毎日のお休みの時間。たっぷり遊んでごはんを食べて、さあ寝よう!と寝かしつけの準備をしたはいいけれど、本人はまだまだ元気いっぱい!あんまり遅くまで起きているのは体に悪いだろうし、毎日きちんと寝てほしいのだけれど…
他にも「頑張って寝かしつけをしても空振りばかりだから、自然と眠くなるまで放っておくけれど…気が付いたら22時すぎ!さすがにこれは遅すぎる…」「2歳になったら突然寝つきが悪くなった」という声も聞かれた、子どもたちの“寝かしつけ”事情。

なかなか寝てくれない、そんな時はどうしたらいいの?「2歳」になると寝かしつけが難しくなる理由って?育児に役立つ“子育て心理学”を発信している公認心理師・佐藤めぐみさんにお話を聞いた。

寝るよりも遊びたい気持ちが勝る

――なかなか寝てくれない、寝つきが悪くなった…この理由ってどんなものがあるの?

なかなか寝ないというお悩みは赤ちゃん時代からよくありますが、2歳になって体力がついてきてエネルギーが余っている場合も寝つきの悪さにつながると考えられます。

また日中の遊びの幅も広がる時期なので、この頃からテレビやYouTube、中にはゲームなど画面の前で過ごす子も増えてきます。
子どもが上手に寝つくためには「睡眠用ホルモン」とも呼ばれるメラトニンが上昇している必要があるのですが、夜寝る前に、スマホやテレビなどのブルーライトにさらされると、せっかく夕方以降上昇していたメラトニンの分泌量が減ってしまい、結果として、寝つけないなどのトラブルに発展しがちです。画面を見ている時間が長いほど、体を動かさなくなるので、余計にエネルギーが余ってしまうという悪循環も考えられるでしょう。


――眠そうになっても寝ない…「寝たくない」気持ちってどこから来るの?

小さい子で遊ぶよりも寝るのが好きという子はまずいません。寝るよりも遊びたい気持ちが勝ってしまい、あれもやりたい、これもやりたいとなりがちです。
さらには第一次反抗期であるイヤイヤ期が重なると、自分の意思を強く外に出すため、ママやパパが寝かしつけに手こずるケースが増えるようです。

イヤイヤ期はその子の自我の成長を促す大事な時期ですが、「自己主張を受け止めてあげないといけない」と子どもの主張をなんでも受け入れてしまうとバランスを損ねることがあります。何をどこまで受け入れてあげるかは育児のもっとも難しい部分でもあり、そのさじ加減が悩みにつながっていることはとても多いのです。

そのさじ加減の目安として、お子さんがこれから自分でできるようになって欲しいこと(例:くつをはく、フタを開ける、ひもを結ぶなどの動作を自分でやりたがるとき)に関しては時間の許す限り主張を受け入れてあげる一方、生活リズムや家庭のルールなど親が守ってもらいたいことに関する主張やイヤイヤはルーズにならないことがポイントになります。


なかなか寝てくれない、眠そうなのに寝ない…そんな子どもたちは、ちょうど体力がついてエネルギーたっぷり、そして遊びたい気持ちが「寝なくちゃ!」という気持ちに勝ってしまうお年頃なのかも。

大人なら「そろそろ寝ないと、明日眠くなっちゃうかも」と中断できることも、子どもたちにとっては難しいもの。今、○○がしたい!という主張ができるようになる時期も重なって、寝るよりも楽しいことに目が向いてしまっているのが、パパママお困りの「なかなか寝てくれない…」に繋がっているのだ。

とはいえ、大切だというのが、生活リズムや家庭のルールはきっちりと守らせること!
「○時までに寝ようね」という約束になっているのに、なかなか寝てくれない…そんな時、どんな風に寝かしつけをすると効果的?


――子どもが安心して寝やすい環境ってどんなもの?どうやって「寝かしつけ」したらいいの?

今すでに寝かしつけで困っているという方は、夕方以降の過ごし方を一考するのは大事でしょう。テレビを寝るギリギリまで見ていたり、興奮する遊びをしたりして過ごすとどうしてもいったん上がったメラトニンが下がってしまい寝づらくなってしまいます。そのような活動は夕食前までにし、リズムを整えるのが何より大事になります。

また寝かしつけの年齢について、子どもは寝かしつけをしないと寝ないというイメージがあるかもしれませんが、実はそんなことはありません。日本は赤ちゃんが生まれたら親が寝かしつけるというのが当たり前となっていますが、諸外国では一般的ではありません。生まれたときからその子専用のベッドがあり、寝る時間になるとそこでゴロゴロしながら自分で寝つくことを覚えていきます。自分で眠るか、誰かに寝かしてもらうかはその子が初めにどう習慣づけられたかによるのですね。

なので「◯歳にならないと1人で寝ることはできない」ということはありません。どちらのパターンで学んできたかということになります。

これを読んで「赤ちゃんのときから1人で寝てくれるなんて夢のよう!」と思った方もいるかもしれませんので、今回のテーマから少し外れますが、最後にひとり寝のノウハウ的なものに触れておきます。良いところ悪いところあるので、気になる方は読んでみてください。

新生児時代、夜中の授乳で頻繁に起こされるのはどこの国でも同じですが、赤ちゃんが自分の小さなベッドで寝ている場合、そこから赤ちゃんを抱き上げて別の場所(ソファなど)へ移動し授乳しなくてはいけません。ひとり寝を学んでもらうためには、おっぱいを飲みながら寝入る習慣をつけないことがポイントになるので、授乳はママと一緒、寝るのは赤ちゃん1人で、と分ける必要があり、俗に言う「添い乳」ができないのがつらい部分になります。

私自身、それを経験しましたが、毎回の授乳後にきちんとベッドに戻すことが想像以上に大変で、我が子とともにソファで寝落ちし、次の授乳の泣き声でハッとして目覚めたことが何度もありました。新生児期にベッドで寝ることを学んでもらうのは、それ相応の覚悟も必要なのですね。ですが、そこをなんとか乗り切れると、その間に自分で寝入ることを覚えていってくれるので、授乳が必要なくなって以降は楽になります。
寝かしつけてもらうのか、自分で寝入るのかはあくまで習慣なので、もしこれからひとり寝をやってみたいという方はベッドを準備しきちんと進めればできるようになるはずです(海外ではみんながそうなので)。

ひとり寝のカギになっているのは「ここは寝る場所だ」という認識です。その点からも、添い寝で寝かしつけする場合であっても、寝る場所に遊びを持ち込まないことは大事になってくるでしょう。

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・「もういらない」と言ったから代わりに食べたおやつ。「やっぱり食べる!」と言われて大慌て…同じものを用意しても「さっきのがいい!」と泣かれて大苦戦!
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※入力された内容は記事で紹介させて頂くことがございます。
※改めて取材をさせて頂く場合もございます。

(解説:佐藤めぐみ/公認心理師)
英・レスター大学大学院修士号取得・オランダ心理学会認定心理士。欧米で学んだ心理学を日本の育児で取り入れやすい形にしたポジ育メソッドを考案。アメブロの「ちょっと子育て心理学」(http://ameblo.jp/la-camomille/)にて発信中。

(漫画:さいとうひさし)