新型コロナワクチンは医療従事者に続いて、4月12日からは高齢者(65歳以上)への優先接種が始まる。前例のないスピードで接種計画が進んでいることもあり、戸惑いを感じる人もいるかもしれない。

こうした中で厚生労働省が、ワクチンの接種の流れや注意点をイラスト付きで、わかりやすく説明したリーフレットを公開した。高齢者向けだが、一般の人にも参考になることだろう。

接種から数日内に副反応が出る可能性も

リーフレットではまず、米国・ファイザー社のワクチン(コミナティ)接種と仮定した上で、ワクチンの有効性や安全性を説明。接種を受けていない人と比べ、新型コロナウイルス感染症を発症した人が少ないこと、発症予防効果が約95%であることを紹介している。

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その上で、ワクチンの接種後に副反応が出る可能性も伝えていて、数日以内に現れる可能性がある症状と発現割合をこう示している。

・50%以上:接種部位の痛み、疲労、頭痛

・10~50%:筋肉痛、悪寒、関節痛、下痢、発熱、接種部位の腫れ

・1~10%:吐き気、嘔吐

補足情報としては、接種直後よりも翌日に痛みを感じている人が多いという。

また、これら症状の大部分は接種後数日以内に回復していること、一方で、接種後すぐにアナフィラキシーや血管迷走神経反射の症状が起こる可能性もあることなども伝えている。

※アナフィラキシー
薬や食物が体に入ってから短時間で起こることもあるアレルギー反応。起こることはまれだが、接種後にアナフィラキシーが起きても、すぐに対応が可能なよう、ワクチンの接種会場や医療機関では適切な医療体制を整備している。

※血管迷走神経反射
ワクチン接種に対する緊張や、強い痛みをきっかけに立ちくらみがしたり、血の気が引いて時に気を失うこともある。誰にでも起こる可能性がある反応だが、通常、横になって休めば自然回復する。

接種に注意が必要な人

また、体調などによっては、ワクチン接種を受けることができない、注意が必要になる場合もあるとして、下記に当てはまる人はかかりつけ医などに、接種していいか相談してほしいとしている。

<接種を受けることができない人>
・明らかな発熱がある方や、重い急性疾患にかかっている方
・ワクチンの成分に対し、重度の過敏症を起こしたことがある方

<接種に注意が必要な人>
・現在、何からの病気で治療中の方
心臓病、腎臓病、肝臓病、血液疾患、免疫不全で治療中の方
血が止まりにくい病気の方や、血をサラサラにする薬を飲んでいる方

・以下の様な症状が出たことがある方
薬や食品に対する重いアレルギー症状
けいれん(ひきつけ)

そして、接種は本人の同意に基づくものであり、強制はされないこと、接種の有無で周囲に差別的な対応をしないようにとも呼びかけている。

ワクチンを受ける際には、感染症予防の効果と副反応のリスクの双方について、正しい知識を持っていただいた上で、ご本人の意思に基づいて接種をご判断いただきますようお願いいたします。

受ける方の同意なく、接種が行われることはありません。職場や周りの方などに接種を強制したり、接種を受けていない人に対して差別的な対応をすることはあってはなりません

接種には「接種券」と「本人確認書類」が必要

こうした注意点を理解した上で、ワクチンを受けたいときには、どうすればいいのか。

リーフレットではこの流れも説明している。まずは居住する市町村から「接種券」が送付されるのを待ち、届いたら案内をよく読み、接種の準備を進めてほしいとしている。続いて市町村の広報やインターネットから医療機関や接種会場を探し、予約をしてほしいとのことだ。

そして接種当日は、「接種券」と本人確認書類(マイナンバーカード、運転免許証、健康保険証など)が必要となる。忘れないよう、事前に用意しておきたいところだ。

ちなみに、厚労省は「コロナワクチンナビ」という接種総合案内サイトを既に開設している。最寄りの接種会場や受付状況の確認などができるので、こちらも参考になるだろう。

接種当日の体調にも注意

そして厚労省は、ワクチンの接種当日にも注意すべきことがあるとしている。

具体的な注意点として、接種前には自宅で検温をし、明らかな発熱がある場合や体調が悪い場合などは接種を控え、予約した機関に連絡をしてほしいとのことだ。また、ワクチンの接種は上腕三角筋に注射するため、接種を受ける時は肩を出しやすい服装で訪れることも勧めている。

さらに接種後は、15分以上は接種会場で座り、様子をみてほしいともしている。特にアナフィラキシーや重いアレルギー症状を過去に起こしたことがある人などは、30分ほど待機するようにとのことだ。

また、ワクチンは通常3週間の間隔で2回接種を受けるが、1回目の接種後に現れた症状の種類によっては、2回目の接種は控えたほうがいいこともあるという。

気になる症状が現れた人は、2回目を受けるかどうかも含めて、ワクチンを受けた医療機関やかかりつけ医に相談してほしいとしている。

リーフレットではこのほか、ワクチンの接種後にもマスク着用など、感染予防対策は継続しなければならないこと、新型コロナワクチンに便乗した詐欺が発生していることも説明している。

なお紹介した内容は、厚労省の公式ウェブサイトからも見ることができる。市町村からの案内が届いたときに備えて、準備できることや注意点を今一度、確認してみてもいいだろう。

(画像出典:厚生労働省)

高齢者向けの「新型コロナワクチン雪舟のお知らせ」のリーフレットはこちら

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